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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(8)
    ポンチ絵 と表現されてましたが 橋本 ええ ポンチ絵です もうネタが尽きちゃったので 次のシリーズとかあったらどうしようかと 苦笑 やるとしたら もうちょっと突飛なものができればな とは考えてますけどね 小黒 同じ中村健治監督とのコンビ作では 墓場鬼太郎 のオープニングもありますね 橋本 ああ これも楽しかったです 小黒 ホントにサインペンでいきなり一発描きで描いたんですか 橋本 まあ ざっくり下書きして その上から筆とマジックで 一発描きで だって2日半ぐらいしか時間がないのに 100枚ぐらい描かなくちゃいけなくて ホントにマンガの追い込み状態だったんですよ 苦笑 枠線を描いて ホワイトで修正して ここはベタで とか指示を出して 小黒 もはやアニメーターの仕事ではないですね 笑 橋本 ちょっと手首がおかしくなるぐらいでした 一時 ホントに肩を壊してしまった時期があって 急性石灰沈着症という病気なんですけど KARAS が始まった頃だったか 凄く仕事が重なってる時になってしまったんですよ それで病院に行ったら 野球選手のように肩を使ってるね と言われて 笑 夜中に大激痛に襲われて 痛み止めの注射をして 1ヶ月間は肩を動かしちゃいかんと そんな事もあったおかげで また肩の力を抜いて優しい画が描けるようになったと思うんですけどね ジブリの仕事をやったのも 自分にとっては凄くよかった ちょっと前まではもう少し画がトンガッてたんですけどね 最近はエフェクトも含めて 力を抜いて 柔らかく描けるようになった 小黒 サインペン画もその延長なんですか 橋本 そうですね あんまり力を入れずに ショロショロッとやれたかな 小黒 ガイキング LEGEND OF DAIKU MARYU はいかがですか 橋本 まあ 自分の中ではモドキな仕事ですね 苦笑 大塚健君から 好きにやっていいですよ と言われたので 金田さんモドキだったり 大張さんモドキだったり 自分の中でメカは 金田さんと大張さんのちょうど中間ぐらいの感じなんです それは ヤッターマン のオープニングもそうなんですけど そっち系では へらくれすの渡部 圭祐 君がずば抜けて凄いじゃないですか 今石 洋之 君も尊敬するぐらいに そういう人達も参加していたので わりと肩の力を抜いて 自分なりの80年代アニメはこんな感じかな という感じで 楽しくやれた気がしますね 小黒 全然違う事をお訊きしますけど STEAM のメイキングで 作画机に奥さまとお子さんと思しき写真が飾られていたのが印象的だったんですが 橋本 えっ 本当に ああ そういえば置いてたかもしれない 小黒 いつもご家族の写真を見ながらお仕事されてるのかなあ とか思ったんですが 橋本 ハハハハ 笑 でも 子供達の写真は今でもずっと飾ってますね 奥さんは映ってないですけど うちの奥さんはアニメ業界の人じゃなくて 元看護婦さんなんです だから あんまり自分の仕事に対して干渉しないというか ホントに一般人的な目線でアニメーションを見て 自分のやった仕事とかもそういう風に評価してくれてるので 凄く助かってますね 逆に 娘の方が 小黒 ああ 橋本さんの血が 笑 橋本 今 小学5年生なんですけど 結構アニメーションのテクニックとかを分かっていて 小さい頃から3枚リピートの原画を描いたり シートもちゃんと読めるし 小黒 うわー 笑 英才教育の賜物ですかね 橋本 教育というか 自分が仕事しているところを机の脇で見ていたり 最近のTV作品だとすぐ観られるじゃないですか こういう原画を描いて こういう風にするわけ そうするとこういう画面になったでしょ って見せると ちゃんと納得してくれたりしますよ 小黒 原画を見せてるんですか 橋本 見せてますね こないだも キャシャーン Sins の作監手伝いをやったので 岸田 隆宏 さんの原画をいっぱいコピーしてもらって これが巧いっていう事なんだからね って 笑 ちゃんとアングルや背動の凄さとか分かりますよ 小黒 末恐ろしい女子小学生ですね 橋本 笑 なんか話が脱線しちゃいますけど 私の周りでも そろそろそういうアニメーター2世の世代が出てきてるみたいですよ 小黒 最近はまた 若くて巧い人がアマチュアレベルでもたくさんいますよね 巧い作画がネットとかで簡単に見られるようになったから反映されるのも早いし 描いた画の動きをパソコンで簡単にチェックできるようになった事も大きいと思うんですが 橋本 そうですねえ スタジオカラーの後ろの席に 押山 清高 君という井上さんの弟子みたいな人がいて 彼がデジタルで原画を描いたりしてるんですよ そういうのを見ると ああ 学ばないとなあ と思ったりします ここしばらくは 私と同じ年代の人達が作監やらキャラデザイナーやらをずーっとやってきたじゃないですか だけど そろそろ世代交代というか 下から突き上げが来る頃なんじゃないかと 苦笑 それがまあ不安だったり 楽しみだったり 自分でも吸収していきたいと思ったりしています 小黒 ご自身で直接3DCGのアニメートを手がけるつもりはないんですか 橋本 えーとですね 実はスクウェアの劇場 FINAL FANTASY にも参加していた事があって STEAM BOY 班には内緒で兼任していた時期があるんですよ すいません ちょっと風邪で休みます と言って 1週間ハワイに行ってきたり 笑 小黒 そうなんですか 橋本 ええ ハワイはそれ1回だけなんですけど その前の まだ坂口 博信 監督の他にスタッフが10人程度しかいない頃から スクウェアの本社に通ったりしてましたよ メカデザイナーは別の方が立っていて 私はその3D用のサポートデザイナー兼エフェクトデザイナーだったんです 敵から触手が伸びて魂を引っこ抜くところなんかは 私がプランとして考えたところです 小黒 内容にも関わってるんですね 実際に動かしているところはあるんですか 橋本 いや ないです 結局1年ぐらいで辞めてしまったので 本当は STEAM の現場があまりに進展しなかったので 私も FF に移ってハワイに行くつもりだったんですよ 結局 最後の最後で大友さんと話し合って STEAM に残る事にしたんですけど その時期に FF の準備に関わったり STUDIO4 でLightWaveとかを触ったりしてて ちょっとまどろっこしいな と思ったんですよね 後に KARAS をやった時も感じたんですけど 3Dでは限界があるところも確実にあるんです 例えば 3Dキャラが画面に向かってパンチするところなんかは 肘から先は作画だったりするんですよ 伸ばしたり引っ張ったりとかは向いてない 将来的には もっとフレキシブルにできるようになるかもしれないですけどね 小黒 なるほど 橋本 だから 3Dを直接動かしたりする能力を高めるよりは 押山君達が今やっているような デジタルを2D作画の補助器具として使っていく方がいいんじゃないかなあ と思うんですよね 磯さんもそうじゃないですか 破片を描いて アーカイブとして作っておいたものを出力して増殖させてから動画にすれば 自分の思ったとおりの画面にできる とか そういう使い方でいいのかな と 小黒 ご自身の作画のスタイルを 例えば 系 とかって表現できます 橋本 なんでしょうねえ メカは 普通に描くと大張さん系になるんでしょうね あのタイミングが自分の中では凄く気持ちいいので ただ エフェクトに関しては D A S T時代に出会った大平君から強く影響を受けてます 特に 孔雀王2 の大平君の原画は自分にとって本当に衝撃的で なんというか リアルなんだけどディズニー寄りなんですよね 当時 森本さん達の間でドン ブルースの ニムの秘密

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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(7)
    に行くという感じだと思うんですけど 小黒 9年かかった STEAM が終わった後 主な仕事場はどこになるんですか 橋本 STEAM が終わる直前 これからどうしようかと思っている時に ジャイアントロボ を一緒にやっていた山下君から誘いがあって 初 宮崎 駿 作品に行くんですよ 小黒 ハウルの動く城 ですね 橋本 そうです それまでずーっとカタい画を描いていたんですけど 元々は柔らかい作品もやっていたので そっちもまたやりたいなあと思って やったらそれなりの手応えもあって 宮崎さんも結構認めてくださって ギザギザ煙を真似してくださったり 小黒 えっ そうなんですか 橋本 カルシファーが怒って頭から湯気が出るんですけど それがギザギザしてるんです あとで聞いたら 私の原画を見て真似して描いたんだ みたいな事を言われて 笑 小黒 ハウル では 崩れた城が再生するところですか 橋本 そうですね カルシファーが変形して城を押し上げるところまでは別の人で 次にカメラが外に出るところからですね 城から四つ足が出てきたりする界隈を 20カットぐらい それを3ヶ月ぐらいやって 結構いい雰囲気でやれたんですよね その途中 これまた ロボ 繋がりで さとうけいいち君から電話があって KARAS に誘われたんです ただ その時には NARUTO 大活劇 雪姫忍法帖だってばよ のエフェクト作監の仕事が決まっていたので それも大体3ヶ月ぐらいだろうから それが終わったらやりますよ と 小黒 KARAS では特技監督 友情作画監督 特技コンテなど 様々な役職で参加されているわけですけど 主にはどんな仕事を 橋本 CGのモーションを監修しつつ そのCGに付随する作画監督も同時にやるという人は 業界にはあまりいなかったと思うんですよ GONZOさんとかでも CGはCGの監督が見て 作画は作監が見るというスタイルだと聞いた事があるんですけど KARAS はそういうやり方ではなく 手描きアニメとCGをいい具合に融合させたいので そこは同じ人に兼任してほしい と さとう君に言われて 小黒 それが 特技監督 ですね 橋本 ええ 3DCGのモーションを見つつ 当然コンテに合わせたエフェクトを描かなくてはいけないから きっとこういうエフェクトが入るだろうと想定しながらのモーションづけをしていく 3Dスタッフの人達も ゲーム業界上がりの人が多かったので もうちょっとアニメーション寄りの動きにできないかと注文したり 要するに さとう君とCG班との間の潤滑油みたいな感じですよね それは STEAM でもさんざんやっていた事なので まあ時間がなくても橋本がやればなんとか上がるだろう という信頼をみんなから得て 笑 それと やっぱり3D的な見せ方ができていないコンテもあったりしたので そこは自分で戦闘シーンの絵コンテを描いたりしました 村木君が 交響詩篇 エウレカセブン でやっていたような事ですね 小黒 実際に 橋本さん自身がパソコンでCGを動かす という作業ではないんですよね 橋本 ではないです 口頭での注文ですね 1日の半分は 3Dスタッフの人達の後ろで ここはもうちょっと こういうタイミングで 角度はこうして 枚数を抜いてくれ とか指示をする 最初はラフ原を描いたりしていたんですけど だんだんスタッフの方も要領を飲み込んできたので 口頭で言ったほうが早いだろうと そこで私が見た後に 演出さんと監督さんが来て さらに注文をプラスしていく だから いわゆる3D監督ですよね 小黒 ちなみに1話の 友情作監 という役職は 橋本 契約上 1話はやる予定ではなかったんですけど 作監と原画を手伝ってくれと言われたので そういう表記になってるんです 小黒 KARAS はご自身にとって かなり大きな仕事になるんですね 橋本 そうですね これがあったので 3Dに付随するアニメーションに特化した人材だという事が 業界的にも認められてきたというか その系譜として FREEDOM があり 押井 守 さんの スカイ クロラ があり そういう仕事がだんだん多くなってきましたね 小黒 つまり 3DCGに作画的なテクニックやニュアンスを入れたり 作画によるエフェクトでディテールアップを施していったり 橋本 そうですね スカイ クロラ でやったのは10カットぐらいなんですけどね ホントはもっとやりたかったけど 時間切れで 私のところに来るのはもう順序的に最後の最後なので カットが来たら あと3日で上げてくれ とか そんな感じでした 時間との戦いでしたね 小黒 どうやって3Dに手描きのエフェクトを足していくんですか まず タップ穴がないじゃないですか 橋本 いや ありますよ 全フレームをプリントアウトしたものが連番で来るんです 小黒 あ なるほど 橋本さんが作業する時には もうタップ穴がついてるんですね 橋本 そうです FREEDOM も同じやり方でした ただ FREEDOM と全然違ったのは クロラ

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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(6)
    夜の11時とかに終わるんですよ 10時間労働ぐらいしてから その足で東映に行って 朝の5時まで作監をやって 帰って寝る で 日曜はべったり東映に入って仕事をする みたいな さすがに1人では無理があるので AICで後ろの席だった柿田君と 2人で1人分の量をやろうという事でやったんです 小黒 02 って もの凄くたくさん作監がいましたよね どういう仕事分けだったんですか 橋本 いや もうホントにパート分けです 内容も重いし 山内 重保 さんのコンテもなかなか上がらないので カットを分担してやるしかないという事で 予算も相当使ったらしくて 東映ではその大変さが伝説になっているみたいです 苦笑 だから カットが上がったら ここはアクション主体だから橋本ね とか ここは美術主体だから山下 高明 君で とか その当時 工原 しげき さんとは知り合いではなかったんですけど もうパート丸ごとタツノコにグロスで出しちゃったりとか そんな感じの割り振りでした 小黒 コンテの束ごとに作監を任せるとかじゃなくて もうシーン単位で 橋本 そうです 上がったところからバラバラに みんなで相談して 誰がやるか決めて 小黒 そのわりには そんなに凸凹してないですよね 橋本 やっぱり 総作監の相沢 昌弘 さんの力が大きいんじゃないですかね あと 前の ウォーゲーム の原画が全部残っていたので 山下君のレイアウト集を全部コピーして 全員に配ったんですよ 一応これを下敷きにしてくれ という事で プラス相沢さんの色気をちょっと付け加える みたいな 相沢さんは頑張って全カットに画を入れてましたね グッチャグチャな現場でねえ 苦笑 大変でした 唯一の楽しみは 毎日夜食として出るお寿司とモスバーガー 1日ごとに交代で出るんですけど それだけを楽しみに東映に行ってました 殺伐としてましたねー 小黒 で STEAM なんですけど 笑 橋本 あ はいはい 小黒 今までもいろいろなところでお話しされていると思うんですが ご自身にとってはどんな印象の作品でしたか 橋本 さっき とにかくたくさん作品数をやったと言いましたけど 短い期間にわーっと仕事をこなしていくというのが 自分の中で常になっていた時代だったんですよね 当時はタイトル数が多かったし 作監依頼もガンガンきていて デザイン方面もちょっと色気を出してやってみたり 最大で同時に18本ぐらい掛け持ちしていた時もあったんです そのうち作監3本とか 2 3ヶ月ぐらいのシフトでグルグル回すような感じでやっていて ちょっとこのままじゃいけないな と思っていたんですよ そんな時期に 1本の作品にぎゅっと絞っていられるという機会に出会えた それが大きかったですね 年齢的にもちょうど30代にさしかかった時期で そろそろ落ち着いて1本大きいものに取り組んでみたいな と思って 小黒 まあ こんなに長引くと知らなければ これ以上にないチャンスですよね 橋本 結果的には いろんな作品を同時期にやったりしてましたけども それに 自分でもはっきり自覚していた事ですけど 周りにいた同期の人達 何度も名前が出てる村木君とかは 機動警察 パトレイバー2 the Movie の冒頭だとか 攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL や X のアクションだとか 代表作と言えるものを作っていた けど さて自分はと振り返ってみると あんまり世の中に認知されていないなーと だから ここでじっくりやれば 自分の代表作になるんじゃないかと思ったんですね 2年間もらえると言われていたので ちょっと脳ミソを切り替えて できる限りこってりやろうと 小黒 脳ミソを切り替える というのは 橋本 今まで自分がやってきた作監のやり方は いい原画は残して 悪い原画の底上げをする というような感じで 時間のない中で作品の底辺を上げていくみたいなやり方だったんですけど そこはちょっと見直そうと 原画さんは嫌がるかもしれないけど できる限り自分の画で統一をとって 全体を見せられるものにしたいな と思ったんです そういう心構えでやりましたね 小黒 主には蒸気を描かれたんですか 橋本 そうですね まあ キャラクター以外では 結構いろんなものを描いてますよ 馬車だったり バルブだったり それと ちょうど入った時に大友さんが バットマン の漫画を描かれていて しばらくコンテが上がらなかったので その間に3Dの勉強をさせていただいたりしてました LightWaveとかを使ってみたり テストしてみたり 小黒 最初に実制作に入ったのはいつ頃なんですか 橋本 プロローグ部分のコンテが上がったのが7月ぐらいだと思うんですけど そこでやっと外丸君 吉成君 阿部君 私の4人で原画を分けて まずフィルムを作ってみて作品の方向性を決めようという事になった だから 冒頭部分は私もかなり原画を描いてます 小黒 あ そうなんですか 橋本 打倒 AKIRA みたいな意気込みがあったような気がしますね 笑 小黒 よく話題になる ギザギザとかツブツブを描いて 処理を入れる事によって蒸気を表現するというのは その初期段階からあったアイデアなんですか 橋本 最初はなかったですね やっぱりそれをどうするかという問題が大きく立ちはだかっていて CGでも作ってみたんですけど うまくコントロールできないんですよね 手描きの自由度には敵わないという事で 大友さんの中では早い段階からCGは諦められていました じゃあどう作るのかという話を 本当にみんなで何ヶ月も練って とにかくなんでもいいから蒸気の原画を描いてみてくれ と ちょっと田中栄子さん的な振り方なんですけど 笑 小黒 ある意味 ムチャ振りですよね 橋本 なんでもいいから描いてみて もし使えるアイデアがあったらそれで行けばいいじゃん みたいな 例えば 吹き出しから出る蒸気を何層にもレイヤー分けして重ねてみたりとか 小さく渦を巻いている蒸気を10パターンぐらい作って それぞれが出たり消えたりするのを 大きい蒸気の塊の中にはめ込んでみたりとか でもそれをやると1カットで1000 2000枚はざらにいっちゃう そういった実験も込みで考えつつ テストがてらの本番としてプロローグを作っていく という感じだった 小黒 なるほど 橋本 機械が壊れて スチームボールにぐーっと寄っていくタイトル前のカットがあるんですけど あれは原画が700枚ぐらいで 動画枚数が1200 1300枚ぐらいあって それをテストしてなんとか あ こんな方向でいいのかな というのが決まったと思うんですよね ただ あの時点ではまだギザギザにはしてなかった ある時 何かしらのきっかけでハッと気づいて そういうフォルムになったと思うんですけど 小黒 何か劇的な事件があって その手法を編み出したわけではないんですか 橋本 いや まあ 流れで 笑 多分 疲れで目がぼやけてて ピントを外した状態で何かを見て あっ もしかして角を付けた方がいいんじゃないか と思ったのかもしれない あとやっぱり 撮影処理を入れると いわゆるピンボケになるわけじゃないですか そうするとエッジが丸くなって嫌だったんですよ せっかく自分はこんなにカキッとした角のある原画を描いてるのに ボケてしまうのが嫌だったので それならさらにトゲトゲにしてみようと思って 最初は大体 1センチに角が3つくらいの線だったのを もっと細かくギザギザにしてみた 撮影さんとのやりとりの中で ラッシュを見ながら そういう風に変わっていったんじゃないのかな 小黒 あとは ひたすら物量との戦い 橋本 そうですねえ Bパートまでが本当に大変でした 結局 作監の自分がどうすればいいのか悩んでるわけだから 原画さんなんて余計に方向性が分からないじゃないですか しかも ラッシュがまだできていなかったので 申し訳ないけど上がってきた原画は全部自分で描き直して そのまま残っている原画は ほとんどないんじゃないですかね しかも 3Dに合わせて作画しなくてはいけないので 1カットにつき200 300枚ぐらい描くのがざらでしたから ホントに 物量との戦いでしたね まあ 毎回実験ができたので楽しかったですけどね いいところ探し をしながら仕事をしてました 小黒 今回はここがうまくいったから 次に活かせるぞ みたいな 橋本

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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(5)
    遠くの方でなんか輝いている人がいるなー と思ったぐらいで 笑 小黒 最臭兵器 で橋本さんが描いた爆発で認められた というわけでもないんですか 橋本 全然 違います 井上さんには確認をとってたみたいですけど 小黒 銀河お嬢様伝説 ユナ ORIGINAL VIDEO ANIMATION 銀河お嬢様伝説 ユナ 哀しみのセイレーン で オープニングの作画をされているとありますけど これはオープニングを丸々描いたりされてるんですか 橋本 その予定だったんですけどね 苦笑 その頃は松倉君がチーフになってるのかな 小黒 役職的には まだ制作担当とかじゃないですかね 橋本 松倉君の中では 私と村木君と阿部君が メカの三羽ガラス という事になってるらしいんですけど ユナ の時は 私と阿部君に 2人でコンテを描いて 全部2人で原画をやってくれ と そしたら2人とも キャラのコンテが描けないという事になってですね 苦笑 メカシーンは散々出てくるんですけど 小黒 ああ 要するにコンテで どうキャラを入れるかという部分のアイデアが出なかった と 笑 橋本 そうそう それでまあ 2人で ごめんなさい やっぱりできませんでした という話になって 結局 高山さんがコンテを描かれたのかな 請けたんだから少しは原画をやってよ という事で 数カットやったという 小黒 なるほど あんまりカッコいい話じゃないですね 橋本 ハハハ そうですね 笑 小黒 戦 少女 イクセリオン のメカデザインというのは どこからどこまでやってるんですか 橋本 メインは全部 森木 靖泰 さんなんです それはホントにコンセプト的なものだったので それを全部リライトしました やっぱり大張さんあっての イクサー の流れだと思ったので 大張さん風のディテールにリライトするというか だから 前の 彈劾凰 で 河森 正治 さんの画を大張さんがリライトしたみたいなもんですね それが実際に始まってみたら 校内写生 みたいなエロ主体の作品だったんでねえ 苦笑 小黒 別に エロ主体とまでは思わないですけど 橋本 いや 私は言います 小黒 あ そうですか 笑 橋本 だって 最初はもっとハードなものになるって言われたんですよ 小黒 確かに 90年代美少女アニメになってましたよね やっぱり最初の イクサー1 には かなり思い入れがあるんですか 橋本 ありますねー 先週も観ました 小黒 あ 観返したばっかりなんですか 笑 橋本 今 次の ヱヴァ をやってるんですけど 隣の席が柿田英樹君で 2人の中で80年代ブームがきてるんです それで毎日のように 昔のアニメを引っ張り出しては観ている マドックス METAL SKIN PANIC MADOX 01 とか DRAGON S HEAVEN とか 小黒 ああー 橋本 今 鉄人 28号 新 をMXテレビでやってるので 山下さんの回を観たりとか 笑 やっぱり バリ 大張 さんの画って突飛だと思われてるけど 意外とこう 普遍的なヒントが隠れてたりするんですよね あの動きをそのまま ヱヴァ でやろうとは思わないけど 結構テクニックとしては参考になったりするんですよ 小黒 で そろそろ STEAM BOY の時代に入ってきましたが その前に 劇場版の ウテナ 少女革命 ウテナ アドゥレセンス黙示録 では 車を描いてるんですか 橋本 なんか ゴキブリみたいな車ありませんでした トンネル内のアオリのショットで ちっちゃい車がこうよけると でっかい車がドドドドーッと来たりとか 派手じゃないけど面倒くさかったところだったような 壊れたウテナカーも描いたような気がするんですけど 小黒 その頃にはもう 実は STEAM をやってるんですよね 橋本 ああ そうですね やってますねえ 笑 小黒 不思議なのは 例えば他の STEAM メインスタッフの方 総作監の外丸さんとか 美術の木村 真二 さんとかはずっと STEAM 三昧で もはやアニメ界から遠のいてるみたいな感じなんですけど 橋本さんは毎年ずっと何かしらやってるんですよね 橋本 すいません って謝るしかないんですけど 苦笑 ただ 別に STEAM を休んでやっていたわけじゃなくて 時間外労働可という事でやってましたから 許してもらってるんだか もらってないんだか分からないですけど いろんな方向の仕事をしてないと不安なんですよ 自分の技術が世間から取り残されちゃうような気がして 蒸気探偵団 快傑蒸気探偵団 TV ANIMATION SERIES なんかもそうですね 小黒 蒸気探偵団 に至ってはメカデザインですよ 笑 あと ご自身にとって大きい仕事かは分からないんですけど フォトン も結構やってるんですか 橋本 ああ やってますね わりと派手なところを 1話は冒頭部分の戦闘シーンと キャラクターもかなりやってますよ 小黒 1話は相当な作画アニメですよね 橋本 そうですね 当時はCGのような作画をしたいなと思っていて 確か冒頭で 変なオッサンが機械の上に乗って宙に浮いていて 回り込むみたいなカットがあるんですよ 小黒 ああ 山寺宏一が声をやってるヘンな敵役 橋本 そうそう そこに光が集まっていて それも回転してるように見えなくちゃいけないんですけど 全部手描きで描いたんです 画面で見たらちゃんとCGみたいに見えたので よし やった とか思った覚えがありますね あと ARMITAGE III でも デジタル世界で球体が突然パカッと割れる画があって まあ トロン みたいな昔のポリゴンっぽい画面にしたかったんですけど それも自分としては やったな と思ったような気が 笑 フォトン はそれと最終回ですね 小黒 はい はい 終わりの方ですね 橋本 細田 守 さんにも言ったんですけど デジモンアドベンチャー ぼくらの ウォーゲーム と同じような事をその時にやってるんですよ ビームを撃って PANしながら戦艦がドカドカドカーッと爆発していくような そういうところを20カットぐらいやりましたね もうAICには 派手なもの要員 としていたので そういうものばっかりやってました 小黒 ウォーゲーム で担当されたのは クライマックスのオメガモンの攻撃シーンですか

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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(4)
    雅に原画の依頼があったんです 巨大な怪鳥が飛んでるシーンを描いてます 小黒 ご自身にとってはそんなにボリュームのある仕事じゃないと思うんですが TVの 新世紀 エヴァンゲリオン ではどこを描いてるんですか 橋本 えーとね ジェットなんとかっていうロボットが出てくる回 何話でしたっけ 小黒 第七話ですね ジェット アローン 橋本 あ そうです ジェット アローンが起動するところは違う人なんですけど それがチャッチャカ走るところ 小黒 手をプラプラさせて 夕日をバックに走るシーンですね 橋本 そうです それが止まるところまで キャラを抜いて全部ですね 小黒 エヴァの手のひらにミサトが乗って ニューッと手前にくるカットは 橋本 それは橋本浩一君だと思います 小黒 あ そうなんですね 橋本 私はもう キャラといったら手の上に乗ってる米粒大の画しか描いてません キャラも込みでやった方が楽だし 儲かるじゃないですか それで打ち合わせに行ったら もうキャラは全部ない って言われて 笑 えーっ せっかくキャラも描けると思ったのに この設定を描くの と思いつつ 小黒 じゃあ 動いてるジェット アローンは ほぼ全部描いたんですね 橋本 そうですね 最初 鈴木 俊二 さんのアタリが入っていて もっと重たい動きで と言われてたんですけど 庵野さんは いや 普通に歩いてるのに エヴァが後ろから走って追いつかないのはおかしい とかいう話になって じゃあどうするの って訊いたら 手に関節がいっぱいついてるので なんかプラプラさせていいよ と言われたんですね だから あの走りは自分で勝手につけたもので あとで庵野さんから電話があって アフレコではみんな大笑いで 大ウケだった よかったよ なんて言われて 笑 結果オーライでよかったと思いましたね 小黒 あそこは妙に特撮っぽいんですよね 橋本 そんな感じでやってくれと 庵野さんからオーダーがあったかもしれませんね 打ち合わせに行くと ウルトラマン の何話のどの場面みたいな感じで とか言われたり ビデオを見せられながら 小黒 見せられるんですか 笑 橋本 まあ いつもの庵野さんの感じですけど あとは 第拾九話 男の戰い ですね 合田さんがやった 使徒の首をギュギュギュギューッてやるところの直後です 顔に手が巻きついて ブンッとか放り投げられるところの界隈を 数カットやってます もう1週間ぐらいしか時間がないからという事で 摩砂雪さんから電話があって 自分としては もっと派手な その時は煙が大好きだったので 煙のあるようなところをやりたかったのに そういうのがやれなくて鬱々としていたんです そしたら STEAM BOY をやってる時 摩砂雪さんだったか庵野さんだったか また電話がかかってきて 今度は派手なアクションがあるから と 小黒 旧劇場版ですね 橋本 ええ それで前半のコンテを見ると 磯 光雄 さんのやった界隈とかがあるわけじゃないですか ああ 今回は凄く派手なアクションで楽しみだなー と思ってたら また違ってて どうでもいい感じのところのメカをやらされて 苦笑 串刺しになって 磔になるところとか 小黒 笑 26話 まごころを 君に のほうですね 橋本 そう ずっと待ってたのにそれか って あとは 槍が飛んできてエヴァの喉の手前でキュッと止まるところとか 最後の方でエヴァが石みたいになって 宇宙に行って 地球にヒューッて落ちていくところとか そんなところしかやってないですねえー 小黒 盛り上がんないっすね 笑 巨大綾波とか描いてないんですか 橋本 描いてないですねえ で 騙されたー騙されたー と言い続けて 笑 やっと前回の ヱヴァ ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序 に繋がるわけです あの1万円の本 ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序 全記録全集 に 庵野さんが私へのコメントを書いてくれて 橋本君にはなかなかいいカットを与えられなかったんだけど 今回やっと叶った って 小黒 なるほど さっき 磯さんの名前がちょっと出ましたけど 橋本さんは磯光雄ショックはあったんですか 橋本 何回かあるんですけど この辺だと 電脳戦隊 VOOGIE s ANGEL で改めて磯さんショックがあったんですよ 小黒 そうなんですか そもそも 最初の磯さんショックはどこなんですか 橋本 やっぱりガンダムの 0080 MOBILE SUIT GUNDAM 0080 ポケットの中の戦争 の冒頭ですよね 知り合いが参加していて サンライズから磯さんの分の原画をゴッソリ持ってきたんですよ 残りの原画もある人が持っていて そのふたつを合わせれば ほぼ全カットが揃うという 小黒 ほお 笑 橋本 まあ あらかたコピーはさせていただいたんですけども やっぱり なんといってもリアルじゃないですか 中には こんなに原画を描かなくても同じような画面にはできるよ と言った人がいましたけど ただ 原画力であそこまで しかも画面に見えないところまで表現する 例えばワイヤーが弾けた時にワイヤーの動きが一瞬見えなくなったりとか あと弾が当ったんだけど残像だけで処理してたりとか そこが凄くショックだった それこそ A ko The ヴァーサス の頃かな 見よう見まねで原画を描いてみたりとか シートもあったので タイミングも真似しようとしたりしましたよ 全然 追いつかなかったですけどね それをD A S Tに持って行って大平君に見せたら やっぱりショックを受けてて 彼もコピーしてました まあ 本人は影響を受けたとは言わないでしょうけど 小黒 まあ 言わないでしょうねえ 橋本 多分 それで 骨董屋 に磯さんを誘ったりしたんじゃないですか もちろん2人とも 御先祖様万々歳 をやっていたという関係もあると思いますけど それで VOOGIE s ANGEL で森久司さんが金田チックな画を描いてたり 山下 高明 君もそっち系の画を描いてたのに 磯さんだけは突然もの凄い原画を描いてて 小黒 それは どんなところにインパクトが 橋本 えっ 全てが凄いじゃないですか なんていうかなあ 考え方はシンプルだと思うんです フォルムも決して目新しいわけでもない どちらかというと 0080 のほうが 新しいエフェクトとかフォルムを描いていたと思うんですけど VOOGIE はなんというか カットのひとつひとつに驚くような仕掛けが入ってるんですよね ブワーッと動いてた煙が 突然カッと止まって逆方向に動くとか 全原画で地面がドワーッとめくれ上がったりとか 実はコンテもそういう風にはなってるんですけど 今までそこまで明解なビジュアルで描いている人がいなかったのと BLOOD THE LAST VAMPIRE に続くエフェクトの叩き台みたいな実験を 結構してたりするんですよね 戦車みたいなのが壁に当たって爆発する画とかも 全原画で描いてる いわゆるアニメの爆発じゃなくて ホントに実写の爆発をロトスコしたような描写になってる 画面だと暗くて分からないんですけど 原画を見ると本当にもの凄いんですよ これは真似しなきゃ というか

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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(3)
    小黒 あの頃 らんま1 2 でもゆらゆらしてましたよね スケバン刑事 とか相当なもんでしたよ 橋本 ああ そうですね スケバン と らんま は ちょうど自分達で 画房雅 というスタジオを作った頃なんですけど その時 雅の高橋しんやさんの友達で 小林正之さんという方がいて もうアニメーターは辞められたみたいなんですけど その人がとにかく流れた画を描く人だったんですよ 小黒 というと 橋本 例えば スケバン刑事 だと フレームに肩からインするのは分かるんだけど 鼻インとか耳インとか あれは松本 憲生 さんよりも凄まじい なんというか 人間液状化現象とでも言おうか 笑 らんま もやられてましたけど 松本さんも らんま 描かれてましたっけ 小黒 松本さんは TVシリーズ前半と劇場版に参加していますね 橋本 じゃあ多分 小林さんと松本さんって 同時期に同じスタジオで 同じようなアクションシーンをやってたんだと思いますね 小黒 なるほど そういうプラプラブームがあり その後は ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日 とかに入っていくわけですか 橋本 そうですね ちょうど雅を作って 当時 アニメーターが自分達のスタジオを作るのが流行っていたというか 多かったんですよね 自分の周りだと うるし原 智志 君とよしもときんじ君の オフィス アースワークという会社があって 馬越軍団の馬場 充子 さんとか 阿部邦博君 桜美かつし君がいたりして そこと対角線上に スタジオ ゑびすというスタジオもあって 実は両方とも誘われてたりしてたんですけど お金がなかったりして無理だったんですよ その後 先ほど言った SILENT MOBIUS のために上京してきた柳沢君 小森君 AICにいた外丸 達也 君なんかと一緒に 自分達もスタジオを作ろうと で ようやく会社に仕事がグロスで入ったりとかするようになった時 ジャイアントロボ の依頼もあったのかな だいぶ記憶があやふやなんですけどね その辺は 小黒 ジャイアントロボ は拘束だったんですか 橋本 拘束的な感じでしたね ただ そんなにまだ企画が動いてなかったので 超神伝説 うろつき童子 未来篇 のモンスター設定とかを描いたりしつつ うろつき童子 は 当時ムーというスタジオにいた人達がやってるんですけど 山下 明彦 君とか さとうけいいち君とか 羽山賢二君とか 小曽根 正美 君とか 確か後藤圭二君もいましたね それで ジャイアントロボ というか YAMATO が始まるのでそっちに呼ばれた という感じです 小黒 ロボ 自体は そんなには参加していない 橋本 いや 結局3本か4本はやっています ペンネームで名前が載っているものも含めて いつになったら YAMATO が動くんだろうと思っていたら ロボ の方が先に動いたので 多分 1巻からやってるんじゃないのかな あんまり覚えてないんですけど 小黒 まとめてやったシーンとかあるんですか 橋本 ないかもしれない 笑 結局 人がこぼしたやつを大急ぎでやってくれ みたいな感じでしたね どっちかというとポジション的には YAMATO で待機の うろつき 要員だったので ロボ は間に合わない部分を主にやっていたような気がします 例えば 前田 真宏さんがレイアウトだけやって 原画まで描けなかったところとか 山下君のレイアウトのところとか ロボが涙を流すところって ありましたっけ 小黒 ありますね 3話のラストでしたっけ 橋本 大怪球に挑みかかって手が壊れちゃうところとか そこら辺は結構まとめて 20カットぐらいやりましたね あれは同じ会社なのに YAMATO 班には言っちゃダメだよって事で アルバイト扱いでやりました 笑 あと カエル君みたいなロボットが出てきて ロボと押し合いをしたりするところとか そこは結局 YAMATO が忙しくなっちゃって レイアウトはやったんだけど原画は3カットぐらいしかできなくて 山下君が原画をやってくれたんじゃないかな その時はちょっと混沌としてたんですね 小黒 YAMATO は ご自身の中でわりと大きな仕事になるんですか 橋本 そうなる予定だったんですけどね 小黒 全3巻のうち 1話では大勢いる作監の中の1人で 2話でメイン作監になるんですか 橋本 うーん なんかね YAMATO は言えない事が多すぎて 苦笑 多くのスタッフが途中で抜けてしまったんですよ 結局メインで1巻から最後まで残ったのが 増尾 昭一 さんと 私と 小林誠さんだけ 自分が最後まで残る条件として言ったのは 全話の絵コンテに口を出させてくれ という事 戦闘シーンとかは全て自分でコンテを見て 直したりしています 3巻の戦闘シーンは自分でかなりコンテを描いているんですよ プロローグのところとか 小黒 そうなんですか 橋本 それから 自分も西崎 義展 さんと話ができる立場にしてくれ と言ったんです 間にいる人達をすっとばして 直接こちらから口を出せるようにした そんなわけで 西崎さんが私を総作画監督という肩書きにしたと思うんですよね 別にキャラ作監はしていないんだけど 小黒 じゃあ 実際にはメカ作監なんですね 橋本 メカ作監と メカデザインと あとはスタッフ選びもやってます 原画さんを呼んできて この人を拘束で参加させてくれ と言ったりとか 小黒 1巻のプロローグは 過去にこんな戦争がありました という事を説明する内容で 戦闘シーンがたっぷりありますよね あれは増尾さんの原画なんですか 橋本 いえいえ 派手なところは結構私がやってますよ 増尾さんは 星がドカーンと爆発したりとか いわゆる 増尾爆発 のところをやっています 小黒 増尾さんの役職は ビジュアルエフェクト演出でしたよね 作画監督というよりも スーパーバイザー的な感じの参加だったんですか 橋本 増尾さんは撮影に関するディレクションをかなりされていたんです 例えば こういうマスクを作ってくれ という指示とか あとはやっぱり 戦艦の描き方が圧倒的に巧いので そういう部分の作り込みをやってくださってます 小黒 なるほど 橋本 私はわりとトリッキーな動くところを 手前に戦艦があって 奥から戦闘機が来てババババッと撃ったりとか 戦闘機が落っこちていって戦艦に当たって爆発したりとか 戦艦の第三艦橋に弾がドカーンとか 小黒 はい はい 橋本 あと 迫るセイレーン軍の黒い戦艦に 手前から弾を撃って爆発したりとか かなりのところは自分が原画をやってます プロローグ部分は かなり力が入ってましたね なぜかと言うと 同時期に MACROSS PLUS が動いてて 親友でライバルでもある村木靖君が参加していましたから こっちにも誘ったんですけど 彼は MACROSS の方に行ったんです それで 1巻が出る前に予告編みたいなものを見せてもらったら とてつもない画を描いてた こんなのやられたら 負ける と思って それで頑張ったんです 最初に

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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(2)
    さんが 中村プロでやった HELL TARGET とか AICの メガゾーン 23 かなんかで やっぱり脳ミソみたいな煙を描いてるんですよ もしかしたら本谷さんがああいう方向の先鞭をつけたのかもしれない 小黒 なるほど 橋本 本谷さんは写真の煙をトレースしたりして 研究していたそうですよ 炎の日 という写真集 爆発事故を起こしたスペースシャトル チャレンジャー号の写真集 の煙をトレスしたと 本人に聞いた事があります 余談ですけど 小黒 いえいえ アニメ史的には大事な話ですよ 橋本 笑 小黒 王立 でショックを受けたのは メカの質感とかですか 橋本 というか 画面の情報量 両作品とも情報量が凄いという事と 王立 では実写的な表現を極めていて 片や AKIRA ではディズニーのフルアニメにかなり影響を受けた感じの動かし方をやっている 昔の東映長編じゃないですけど 凄いなあと思いましたね いつかそこに入りたいな と 当時 周りにそういう凄い事をしている人達がたくさんいたので もうちょっとで手が届くんじゃないか と錯覚してたんです 小黒 ご自身はその頃 プロジェクトA子 PROJECT A KO とかに参加されてたんですか 橋本 そうでしたっけ ちょっと時期的に曖昧なんですけど 小黒 A子 完結編 PROJECT A KO FINAL が1989年だから AKIRA の翌年なので 大体そのあたりではないかと 橋本 じゃあ そうなのかな ちょうど自分の中では量産期に入っていたので いろいろ前後しちゃってよく分からないですけど A子 完結編 では 原画を80カットぐらいやりましたね 小黒 どのあたりを描かれたんですか 橋本 ロボットが変形したりするところは吉田徹さんなんですよね 私がやったのは変形直後と その直前のところです 体育館に兵士が入ってきて どっかんどっかんしたりする界隈 もう本当にキャラクターを動かしたくてしょうがなかった しかも A子 って1作目が凄かったじゃないですか 小黒 そうですね 橋本 原画本みたいなムック本ありましたよね あれを見ながら あ 田村英樹さんはこんな原画を描いてる とか 増尾 昭一 さんはこんな動きをやってる とか思いつつ 一所懸命やったような記憶があります それが終わって A ko The ヴァーサス という作品で 初めて作監をやらせていただいたんです 小黒 メカ作監ですね 正確にはメカ モンスター作監でしたっけ 橋本 あ そうでした 小黒 確か 竜みたいなモンスターが出てきて 橋本 ああ そうですね あの竜は前田真宏さんがデザインしてくれたんですよ で キャラ作監が西島 克彦 さん 小黒 そうです そうです 橋本 WEBアニメスタイルにある 大平君のインタビュー で A Ko 3 で原画を凄くいっぱい描いたんだけど フィルムにならなかった と言っていますが 大平君の勘違いなんです あれは A ko The ヴァーサス なんですよ 小黒 そうなんですか 橋本 実際は 大平君の原画もフィルムになってます ホントに紙袋いっぱいの原画があって 確か6秒ぐらいのカットを 大平君は57秒か58秒に延ばしちゃったんですよ 笑 それはさすがに無理なので 西島さんは全部捨てると言ってたんですけど 自分がなんとかするから という事で 20秒以内に収めるんだったら使っていいと言われて それで大平君には申し訳ないんだけど ちょっと早回し的な感じにしたりとか 原画を少し抜いて簡略化したりとかして どうにか使いました その原画はいまだに家に置いてありますよ 元のシートと共に 笑 小黒 現物があるんですか 笑 それは結局 どういうカットだったんですか 橋本 なんか C子ちゃんが呪文を唱えると 空から光がビューッと出て 垂れ下がって卵のようになり それが割れて竜が出てくるという 小黒 はいはい 橋本 それが そもそも最初の呪文だけで10何秒とかあって 笑 真ん中あたりもたっぷりやっていて 竜も巨大なので凄くゆっくり動かしてたんですよ それをもうちょっと早めに 早めに という感じで調整しました 画面上ではそんなに違和感はなかったと思いますけどね 気を遣ったつもりなんですけど まあ本人はもちろん嫌でしょうね 小黒 描いたうちに入らん とか言いそうですね 橋本 そうそう 笑 小黒 橋本さんが参加されたのは A ko The ヴァーサス の下巻の方ですよね 橋本 そうです 2本とも同時期に作っていて 上巻はよその会社で 本橋 秀之 さんが作監でやってました 要するに同じ A子 でも全然違う色のものを2本同時に出そうという企画で 僕は下巻の方を それで その頃に知り合っていた戸倉 紀元 さんや大平君に 原画をやってもらったという感じですね 小黒 ここから 橋本さんのメカ エフェクトアニメーター道が始まるという事なんですか 橋本 そうですねえ 当時はあんまりメカとかエフェクトとか 意識はしてなかったんですけども ただ ファンタジアはやっぱり もりやまさんありきなので ビデオシリーズって内容的に重いじゃないですか それで もりやまさんがキャラ 私がそれ以外という形式で ずっとやるような感じになった 魍魎戦記 MADARA とか EXPER ZENON もそうです その前後で 大平君がD A S Tに机を借りて中でやるという話があったので 僕もD A S Tにも机を作ってもらったんです だからその時は AICと ファンタジアと D A S Tと あと今のA P P P の前身でもあるスタジオ88というところにも机を作ってもらって その4ヶ所をぐるぐる回っているような感じでした そこで 橋本 晋治君を始め 大平君とかフタちゃん 二村秀樹 とか いろんな濃い方達に遭遇したんです もちろん 板野 一郎 さんも凄く濃い方ですしね 小黒 スタジオ88とは どういう繋がりで 橋本 当時 板野さんがD A S Tで Angel Cop をやりつつ スタジオ88で 孔雀王2 幻影城 をやっていたんです 同時期に VIOLENCE JACK HELL S

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  • WEBアニメスタイル | animator interview 橋本敬史(1)
    それで ちゃんと高校を卒業するまで待ってもらって 卒業してからじゃんぐるじむに入った という感じです 小黒 なるほど 橋本 卒業するまでの間にも いろいろ出会いはあったんですよ 下北沢に住んでいる叔父貴がいて 当時あったパラレル クリエーションというスタジオを主宰していた豊田有恒さんと知り合いだったんです そこにいる若いデザイナーさんに紹介してもらって 小黒 ああ 出渕裕さんですか 橋本 そうそう 笑 出渕さんにも自分の画を見てもらったりとかしてました 金田さんの BIRTH の漫画みたいな画を描いてたりしてたので 僕の知ってるところはビーボォーぐらいしかないけど こういう画ならNo 1とかそっち系のスタジオに行ったほうがいいんじゃないかな って言われたり あとで聞いたら 出渕さんは当時の事を忘れてましたけど 笑 それと 高2の時に金田ファンクラブに入ったんですけど そこで 小林 治ちゃんと知り合ったんです 小黒 あ なるほど ファンクラブ会長でしたもんね 橋本 ええ その時に 治ちゃんのお兄さん 小林誠 とも出会っていて その後 2人とは YAMATO 2520 で再会して そこからまた仲良くさせてもらってます 小黒 で 橋本さんが入社した当時 じゃんぐるじむでやっていた作品って何になるんですか 橋本 最初の動画は 黒い雨にうたれて という作品ですね あと パーマン と ミームのなんとかの旅っていう 小黒 ミーム いろいろ夢の旅 ですね 橋本 それだったかな あと まんがはじめて 物語 みたいなものとか 土田プロ系の会社だったので そういうのが主体でしたね 当時は さすがの猿飛 がホントに大好きで 8000枚とか9000枚とか 凄い枚数を使ってたじゃないですか やっぱりそういうものがやりたくて 当時はあんまりメカとかエフェクト方面にいきたいわけじゃなくて とにかく画面の中で元気いっぱい動くような作品がやりたかった TVを見ていて目を引いたのはそういう作品でしたから じゃんぐるじむはちょうどいいかな と思ったんです その頃は らんぽう が始まった時期で 毛利 和昭 さんとかが好き勝手にやってる回があったじゃないですか たまにそういう動画をやったりして 勉強したという感じですね 小黒 実際 毛利さんの原画を動画にした事があるんですか 橋本 しました やっぱり感動しましたよ 同人誌の 毛利和昭個人集 も だって 全部持ってますから 小黒 笑 橋本 当時 同人誌の原画本がたくさん出てたじゃないですか 山下さんの原画が載っていた 爆走 とか 合田 浩章 さんが作った 六神合体 ゴッドマーズ の本とか あと 金田さんの原画本で 黒い表紙に BIRTH の画が描いてある 小黒 THE ANIMATOR シリーズですね 橋本 そうそう あれはいまだに活用させていただいてます 小黒 活用してるんだ 笑 橋本 そういう同人誌とかを机の上に置きながら いろいろ自己流で勉強していたような感じですね 摩砂雪さんの動画もやったりしたので ああ これが本物なんだ と 本物の巧さはこんなに凄いんだ と感動しながら動画をやってました 小黒 初原画は何になるんですか 橋本 あした天気になあれ という作品で 話数は分からないんですけど ゲストルームで話ししてるような場面 それと同時期に 魔法のスター マジカルエミ の 海辺のベストキッド という回がありまして 小黒 はいはい 覚えてます 舞が海に行く話ですね 橋本 そうです その回の線香花火を描きました 小黒 おお 早くもエフェクトを 橋本 そうなんです 笑 スタジオのベランダで 線香花火を垂らしながら写真を撮ったりしてですね たまたまスタートがエフェクトだったんですけど やっぱり画風が全然違うので 高倉さんにかなり直されて 直されるというか もう全面的に違う原画に描き直されちゃったような状況だったので あんまり初原画とは言いたくないんですけどね 小黒 じゃあ 今見ても橋本さんの痕跡は残っていない 橋本 と思います そもそも じゃんぐるじむの社長さんは やる気だけで自分を会社に入れてくれたじゃないですか だけど実際に現場へ入ってみると 周りは専門学校卒の人ばっかりで 自分は全然レベルが違うというか 描けなかったんですよ それでもうひたすら動画の練習 トレスの練習ばかりで 1ヶ月半ずーっと パーマン や ドラえもん を描いたりしてるような状態だった 本当はもうクビにしたかったみたいなんです 途中から もう仕事やらなくていい と言われて 外注さんのところへカットを受け渡しに行ったりしてるような感じでした だから 出だしは他の人に比べてかなり遅いんですよ 小黒 同期ではどんな方がいるんですか 橋本 一緒に入った人では 佐々木敏子さんという方や メカをやっている津野田勝敏さん それから箕輪 悟 さん みんなすぐに原画をやったり 学生時代から 魔法のプリンセス ミンキーモモ の原画を描いてたりしていた人達なので それに比べると自分はもう負け負けのダメダメだった そんなつらい時期でしたね 動画も 初原画も 小黒 大張 正己 さんの動画をやったという話は もっと後になるんですか 橋本 それはもっと後で 原画としてすでに調子が出てきていた頃です 原画になった後 ハイスクール 奇面組 を2年ぐらいやって それが終わったら次が 燃える お兄さん で 同じ画の路線を延々4年ぐらいやったりしてたんです その頃に じゃんぐるじむを辞めた方がAICで動画をやってまして そこで自分も やってみないか と言われて ブラックマジック M 66 とか エロものの動画でアルバイトしてたんです 大張さんのは 戦え イクサー1 の Act III ですね その原画を見た時 本当にちょっと目から鱗が落ちたんです ああ こんな原画があるんだ と 今まではやっぱり 綺麗な線で もちろん当時の大張さんの線も凄く綺麗なんですが キャラクターを似せて かっちり実直に動かすというやり方が染みついていた ひとつのアクションは中3枚とか中4枚ぐらいで 3コマで というように でも 大張さんの動きって凄い変則じゃないですか 小黒 そうですよね 橋本 このシートが一体どんな画面になるのか 全然分からなかったんです それで ビデオが出た時に観てみたら 素晴らしい動きとタイミングだった それはもう凄いショックでしたね そこからちょっと 考え方がいろいろ変わってきたというか 小黒 摩砂雪さんの原画に触れた時は そこまで考えられなかったんですか 橋本 摩砂雪さんのは ちょっとイッちゃいすぎてて分からなかったですね 笑 重ねも多いし 枚数も多いし なんていうのかな 摩砂雪さんの原画って 一枚画の美学 ではないじゃないですか 大張さんは本当に もう版権が動いてるような感じで 一枚画の密度 描き込みとかディテールが凄い 摩砂雪さんは1枚の画だけ見ると 勢いのあるタッチだし

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