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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    のキャラデザインがですか 湖川 大ブーイングですよ なんでこんなキャラなんですか とか言われて こんなキャラは日本らしくないとか アメコミの真似だとかね アメコミなんて目の前を素通りした程度なのにね 富野さんの反応は違うんですよね 湖川 いや 彼もブーイングでしたよ 最初に描いたキャラクターは タッチも入って もっとリアルだったんですから それで 新しいものをやりたいと言ったって 誰がこんなのを描くの と言われて それで あそこまで マンガっぽくしたんです 小黒 劇場版 発動篇 は テレビよりもさらにリアルになってますよね 湖川 いや なってないです 同じですよ 小黒 なってないですか 描き方がちょっと違いませんか 湖川 最初に思っていたキャラクターのイメージがあって それを物凄く整理して マンガにしたのが イデオン のキャラクターなんですよ だから ちょっとリキをいれて描いちゃうと 最初のイメージに近くなるんです 近くなるのは画じゃないですよ イメージだけです それで ああなったんじゃないのかと思うんです うーん 青春の思い出ですよ ああ 今も青春ですけどね 笑 小黒 イデオン が青春の思い出なんですね 湖川 はい 劇場版 IDEON ほど あれだけちゃんと時間があってね キチッと作らしてもらったものは 今振り返っても ほとんどないですかね だから あれはよかったなと思いますよ 今観たって別に見劣りしない あそこまで究極的にチェックをビシッとすればね やっぱり作品はよくなるものだという事です 今は時間がなくて できないですよ 時間がなかったり 予算の問題があったりして もちろん現在 解決のためのひとつの方向に向かってはいます 小黒 発動篇 最後の転生シーンがあるじゃないですか あそこは作監として手を入れたわけではなく 原画お描きになったんですか 湖川 ええ 全部描きました あそこは 他には誰も原画をやってないです だから ひどいんじゃないですか 一同 えーっ 笑 湖川 笑 随分失敗してますよ 当時は若いから一所懸命にやっただけで 何年か経って ああ なんで あんな変な事やったんだろうなあ と思ったところはたくさんありますけど いや いいんです あれはひとつの思い出でね 力がなかったんだから しょうがないです 小黒 いえいえ 湖川 今なら そんなミスより もっと面白い事をやります 小黒 ミスなんですか 湖川 そうね 俺にとってはミスですよね なんでそんな事が分かんなかったのと思うような事です 動きとか画とか 演出とか諸々の部分で 分かっていたはずなのにできてなかったなという感じですよね まあ 誰も分かんないでしょうけどね 笑 自分の中ではそうなんです 小黒 発動篇 では ハルルの部屋も印象的ですよね ライティングとか 湖川 アニメの世界って 不思議な世界なんですよ 当たり前の事ができないんです 例えば普通に歩かせる事ができないんです おっかしいでしょ いまだにこうやって 足を真正面に出すようにしていてみせる 歩いているんです こんなふうに歩くやつなんていません 普通は足を外側に回して歩く人が多いんです そんな当たり前の事をやらないんですよ ハルルの部屋のドバもそうだけど ドバはちゃんと歩いてるように見えるでしょう あれは 足を回してるからですよ 動画まで全部チェックして 直してますから 小黒 動画までチェックされていたんですか 湖川 当たり前ですよ もっとも外注に出したやつは見てないです ビーボオーの中でやったものは全部見て 中割を直してますからね だから 綺麗に歩いてるはずなんです 3コマですけど あれは2コマでやりたかったです 笑 アニメの世界って そんな当たり前の事が描けてないんです 例えば 腕組みのポーズひとつとってみても 実際の人間と同じポーズを描かれている事なんか ほとんどない いかにアニメーター達が 勉強してないかという証みたいなものでね 観察してないんですよ 絵描きは観察をすべきでしょ 俺はアニメーターは 絵描きだと思っているんです 漫画家は絵描きじゃなくてもいいけれど アニメーターは絵描きじゃなきゃダメなんですよ 別に漫画家を低く見ているわけではありませんよ だけど 観察してない絵描きの群れ 酷い言い方してますけど 一同 笑 湖川 いや 本当です 反発するやつがいたら出てこいってね 俺はよく観察してきましたからね 理論というのは 絶対変わんないですから 誰が何を言おうが 正しいものが正しいですからね それを知ってるからといってね 面白いアニメが作れるわけではないですよ だけど 知らないのは素人と同じだと思うんです 発動篇 の最後で目覚めないコスモを キッチンとカーシャが起こそうとする部分がありますよね まるで因果地平に座敷があるみたいに きれいな平面の上にいるように見えますが 小黒 まるで和室にいるみたいな 湖川 あれ いいでしょう 笑 正座してるから 和室と思ったのかもしれないけど あれは結構気に入ってんですよ 小黒 あの座りはいいですよね コンテの段階から 正座で座っていたんですか 湖川 正座だったか 足を崩していたかは覚えてないですけどね 座ってはいましたよ もし コンテの指示が合わないと思ったら 作画の段階で 立たせただろうと思うけど あれは座っていていいと思ったんです だったら きっちりと正座させた方が面白いと思ってああしたんでしょうね おトミさんのコンテの画は どうとでもとれるような描き方なんですよ おトミさんは画が描けない人なんで イメージだけを伝えるんですね それは非常に好きですけどね 画を綺麗に描いて カメラワークの指示も細かく入れているコンテもあるようですが それよりもずっといいです 彼のコンテは アニメーターを信頼しているというか アニメーターがもっと面白い事をやってくれればいいかという感じにもとれるのね アニメーターにやる気を出させるコンテというわけでも ないんでしょうね 湖川 彼の画に対するこだわりがあるので それがコンテに出てるんですよ それをアニメーターが誤解しちゃうと変な原画にしちゃいますね だって 彼は若い頃にドガが描いた習作時代の犬の画を見て 自分には才能がないと思って 画の道を諦めたんですよ 俺は同じ頃に ピカソが描いた画を見てやる気になったんです 足首から先の石膏デッサンを見て 超えてやろうと思ったんです その差は大きいですよ 彼は文学を勉強してきて ああやって作品を作ってる それはそれで素敵ですよね でも 彼は画を忘れてはいなくて 当時自分でも描いてたんです あの人の部屋に行くと 自分で描いた画がいっぱい置いてありました 今でも自分の作品に 新しい画を取り入れようとしている それで新しい人間 デザイナー を連れてきていますよね あれも 画に対するこだわりがあるからですよ 悩みながらやっているんだろうと思いますが ひょっとしたら 彼に画に対するこだわりがなければ もっとよいものを作ってるかもしれない 富野さんと仕事をする機会はないんですか 湖川 難しいでしょうね エルガイム の後で 1年待って と言われて 20年経ってますから でも 湖川さんは キングゲイナー の時に 少し手伝われていましたよね 湖川 いや あれは彼が頼んできたんじゃないのよ プロデューサーに頼まれたんです でも 僕が行ったら トミさんは喜んでいましたよ サンライズに行った時に 彼に挨拶しようと思ったら たまたま 向こうからきた富野さんとぶつかって そのままガチッと 抱き合うポーズをして 3分ぐらい 笑 抱擁しあったんですか 小黒 それも3分ですか 湖川 周りには 俺の事なんか知らない 若いスタッフが大勢いて

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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    彼らのデザインは どんなアングルでも 鉄郎の 首が肩にもぐりこんでいる画なんです そういう風になってました それは辛いと思って 全部直しました ただ 松本さん調かどうかと言うと それは俺の画よりも 松本さん調の画だったんです だから 今ではあの画のほうが良かったかなあと 思うんですけど 僕がキャラクターを変えたのは 5話か6話くらいだったと思います 小黒 湖川さんのキャラクターデザインを使うようになった話数と 総作監の作業を始めた話数は同じなんですか 湖川 そうです それで 制作と喧嘩して 999 を途中で辞めたんです 小松原 一男 さんが総作画監修だった時期を挟んで また復帰してますよね 湖川 いやいや これが面倒くさいんですよ 笑 火の鳥 の話がきたから 999 を降りたわけではないんです 辞めようと思った時に たまたま 火の鳥 の仕事があったんです 999 は 監督が 白鳥の王子 をやった西沢 信孝 さんで 火の鳥 が終わる頃に西沢さんから電話がきたんです 湖川ちゃん 火の鳥 が終わったら戻ってきてよ と言うんです えっ 戻っていいの 戻ってきてほしいんだ と言われて 西やんがそう言うならいいやと思って 戻ったんです でも 999 が終わる前に また抜けられるわけですね 湖川 それは イデオン が始まったからですよ イデオン と 999 は 放送が15分重なっていたんですよ 小黒 そう言えば 裏番組でしたね 湖川 それは大した問題じゃないと思っていたんですけど 昔 東映の作品でライターが裏番組と重なっていた事があって それについてクレームがきたらしいんです そういう問題があって 僕が裏番組の イデオン をやる事を 東映側が嫌がったんです それで西沢さんが話にきて 湖川ちゃん イデオン をペンネームにしてくんないかなあ と言うんです だけどさあ 西やん 999 は松本さんのキャラでしょ イデオン は俺のオリジナルデザインなんだよ 俺はどっちを大事にしたいと思う と言ったら ああ そうだよな 分かった って それで円満にやめたんですよ 小黒 999 をペンネームにして続ける可能性はなかったんですか 湖川 いや 999 をペンネームにするのはいいよ とは言ったんです うーん とか言ってましたよ 一同 笑 湖川 そりゃ おかしいですよ 今までと同じ画なのに 違う名前の人間がやっている事になったら おかしいでしょう こういう ひとつひとつの作品に付随する話は いくらでもありますよ ただ イデオン の頃までは 作品の話と技術の話が切り分けられないような気がしますよ 湖川 まあ それはそうですね 20代で見つけたものを活用したのは 多分 30歳前後からでしょうから ただ エピソードとしては20代よりも こっち イデオン を始めた30歳以降 のほうが断然多いですよ だって 若い頃は一所懸命 作画をやっていただけですから 僕は 25歳までは毎日のようにアニメを辞めようと思っていて 25からちょっと一所懸命にやりだした 見つけた事の確認なんかをして 本 アニメーション作画法 を書いたんです まだ若かったんで あれも分かりにくい本でしたが 小黒 いえいえ そんな事はなかったですよ それで いよいよ 伝説巨神 イデオン ですけれども ご自身の中でも 相当大きい作品ですよね 湖川 それはね イデオン は やっぱり僕の青春の象徴ですから 小黒 オリジナルキャラでシリーズをやるという事で 最初から意気込んでやられたんですか 湖川 いや そういうのは 僕はあんまり感じないんですよ ただ 初めて自分のビジュアルでシリーズをやる 怖さはどこかにはありましたけどね ただ あれは先にキャラクターを作っておいて ギリギリになってから 制作が 決まったような気がします キャラクターは富野さんから キャラの名前と イメージが書かれた文章だけもらって作ったんですよ とにかく自分の世界を出したいという事で 一所懸命作っていたような気がします 初めてだからどうだとか そんな感じはなかったな 最初に作ったのはカララかドバか どっちだったかな ドバの最初のラフを作った時に あ これが イデオン の世界だ と思ったんです あれは一発で決まったんですよ なぜか分からないけど 顎を張らせたかったというのがあって 他の作品がみんな 同じキャラなんで ちょっと変わった事がやりたいんですよ バッフ クランのコスチュームで 三角ベルト 前の部分が逆三角形のベルト にしたのも その当時三角ベルトがなかったからです イデオン が終わって 2年目か3年目ぐらいに 流行ったんですよ もっと経ってからバッフ クラン風のファッションが流行ったの 小黒 そうなんですか 湖川 あれ 気づきません 穴あきファッションといわれてるやつですよ あれはバッフ クランですよ 小黒 なるほど 湖川 先取りするのが好きなんですよ 先取りっていうのは 言葉を変えてみれば それまでにないものを 適当な事やればいいという事ですからね 一同 笑 湖川 だって バッフ クラン側のコスチュームの元々のイメージは 着物なんですから だから 脇が空いているんですよ 眉毛を色トレスにした理由は よく覚えていませんが 多分 変な事がやりたかったんでしょう 色トレスにした事については 俺はとっても変な事をしたつもりだったんですが 周りの反応は薄かったですね 後の ザブングル のネジ目とか ダンバイン の影が真っ黒とかは やたらと 強烈だった とか言われるんですけどね 色トレス眉毛はないんですよ おかしいな とか思いながらキャラクターを作りました 困ったのはね 主人公だけ 小黒 と言いますと 湖川 主役とヒロインを作るのは面白くないんですよ ヒロインはまだ女だからいいですけど 男の主役は作るのが嫌いで 主人公って 何か半端なんです 俺の好みの顔でもまずいし 主役だから色んなシチュエーションに耐えられる顔にしないといけない ある時は格好よくもあるし ある時はボケもできるものにする必要がある ダンバイン の ショウなんか その典型ですよね コスモは格好いいタイプではないと思ったので ああいう目のでっかい人形みたいな顔にしたんです で 髪型で困って困って デザインって世界観ができてると 手が勝手に動いてくれるんですけど 主人公の場合はそうはいかなかった 俺はマルが好きなんで カーリーヘアを描いてみて 結構イケるのかなあと思ったんですけど 後でファンの感想を聞くと やっぱり不評なんですね 最初はなんじゃこりゃあと思った という感想が多いんですよ 素晴らしい なんていうのは聞いた事ないですからね 小黒 そうですか 笑 湖川 主人公は 大体そうですよ ダンバイン

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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    の時も それはちゃんと画面に出てますか 湖川 出てますよ 要するに 直されてないやつは出てます つまり メインでないキャラクターとかは出てます キャラクターの隊員の 仮面が破れた時に よく進行さんの顔を描いてたんですけど そんなところではアオリも入ってますよ だけど 歯の裏側は 宮本 貞雄 さんが直したやつにも入っていますよ 彼の方が影響を受けたんですよ 顔のパーツの描き方について ガッチャマン の時にやったのは 歯の裏とまぶたの厚み 下まぶたの厚み それから横顔の時の三角目 目を二等辺三角形に描く 横顔の唇の描き方 それを真似してる人が結構いましたね アニメーターに限らず 理屈が分かっていないのに真似すんなよ と思いましたけどね 小黒 影響という事で言いますと 兼森 義則 さんや稲野 義信 さんは 湖川さんの影響が強いんじゃないですか 湖川 影響が強いというかね 彼らはやっぱり巧いですよ 小黒 稲野さん達には ビーボオーで育った人達よりも 湖川さんに近いものを感じるんですけど 湖川 999 の時はそれを感じましたね で 999 の打ち上げの時に 熱海に行ったんですよ 僕も呼ばれて行ったんですけど 酒を呑んだ後に兼森君に 湖川さん お風呂に行って話をしましょう と言われたんです それで風呂場で なんで途中で 999 を辞めたんですか と言われましたよ 笑 彼らとは仲がよかったんです 今でも稲野君がアニメを辞めて ゲームの方に行ってしまったのは残念だと思っています だって 劇場版 イデオン の時は稲野君がいてくれたおかげで助かったんですから 小黒 稲野さんは TVの イデオン では秋野洋一名義で参加されていましたね 湖川 そうです キャラクターは 仕方がないので全部手を入れましたけど メカの部分は ちょっと足すぐらいで済んだんです 助かりました 何か取材の時にそれを言ったんです 稲野君で助かった と言ったら え 板野さんですかあ と聞き返されて 馬鹿野郎 違うよって 一同 笑 湖川 いや 板野は板野で メカやパース覚えようとして 一所懸命やってましたけどね だけど 彼は安彦さんが大好きだったので ガンダム の仕事があるとそちらをやりたいんですよ それで いいよ やっても と言ってやらせていましたけど 小黒 すいません さらば の話をもうちょっとだけ いいですか 湖川 笑 さらば が好きなんですか 小黒 ええ 今回の取材の重要なテーマのひとつなんです さっき少し話が出ましたが ご自身で原画を描いたところで 他に覚えているところはありますか 湖川 だから 斉藤のところと ラストの 他の乗組員の姿が現れて ボヤーンとしてるところ それと 古代と雪の 回り込みを あ 違う 回り込みのとこは安彦さんだな 最後のボヤーンとなっているところも 安彦さんだった気がしてきた それであそこは最後なんで 申し訳ないけど ここだけは直させて と心で思って 直したんです 僕は時たま 本人にとってよい意味の意地悪をするんです これは違うな と思ったカットでも わざと直さないで残すんですよ 例えば 画からタイミングまで全て直されたものを 放映で観て 思ったより よくできてるなあ などとみんなの前で言った男がいたんです 馬鹿やろう 当たり前だと思って 次回のその人間のひどい原画を無修正で通した事がある それを観て彼の顔は青ざめていましたよ イデオン の劇場版の最後で ソロシップの壊れるところも同じ意地悪なんです 板野の原画をそのまま残したんですよ 小黒 わざと修正を入れなかったという事ですか 湖川 これは他の雑誌でも言った事だから載せてもいいですよ イデオンが壊れるカットは直しましたけど ソロシップだけは 反省しなさい という意味で残したんですよ 小黒 そうですか 話は変わりますが キャプテン フューチャー ではオープニングをお描きでしたよね シャープで かっこいい仕上がりですよね 湖川 オープニングとエンディングですよね あれは原画を全部やったわけではないんです 外注に出した人の原画を 直した記憶もあるんですよね だから 全部じゃないんです 小黒 作監 原画をやられたんですか 原画としてはどのへんを描かれたんですか 湖川 いやあ もう覚えてないですね エンディングは全部だと思うんですけど オープニングでヘルメットが置いてあって 人間が立っているカットがありましたよね あれは格好よかったよって言われる機会が多かったんで 覚えてるんですけど あとはあんま覚えてない 小黒 回り込みのカットですね 確かにあれは印象的です TVの 999 もオープニング エンディングをやられたんじゃないですか 湖川 やってますね オープングは原画ですね でも 全部じゃないような気もするなあ 線路は描きましたね 線路と機関車が動き出すところはそうです エンディングのペンダントもそうですね あれは動画がひどかったんで 上がっていって降りくる動きがきれいにできていませんね がくっとなるんです その前に 西武ライオンズのやつを描いています 小黒 覚えてますよ 電光掲示版用のアニメで レオが野球選手の格好してるやつですよね 湖川 そうです そうです 走ったり 打ったり 小黒 手塚治虫の絵にそっくりだった 湖川 だって あの絵でやんなきゃいけない仕事だったから 話は前後しますが 先ほど ダイターン3 が初キャラデザインだという話が出ましたけれど 調べていたら まんが 日本絵巻 でもデザインをやられているんですね 小黒 しかも 小国一和名義なんですね 湖川 あ そうそう その時もペンネームを使っているんですよ 僕はよく覚えていないんですが その時に石黒さんと仕事をしてるんです 後に さらば で石黒さんと会った時に あ 小国さんじゃなかったの と言われて 笑 一同 笑 湖川 小国っていうのは 女房の旧姓なんです まんが 日本絵巻 ですでに 後の湖川さんのキャラクターを彷彿させるものになっていますよね 湖川 ちょっと面白い事やろうと思ったんです この話のキャラクターは 目のハイライトがないんです 小黒 あ もうすでに 湖川 ないんですよ 要するにね 特に日本人で一重の人というのは ハイライトが入りにくいんですよね 日本人はまぶたが厚いでしょ それで 瞳が黒く見えるんですよ 僕も昔そうだったんですよ なんで 俺の目はキラキラしないんだろうなんて思って ねえ 小黒さんもそうでしょ 小黒 そうですね 苦笑 湖川 最近 自分の目の片方が二重になっちゃって 気持ち悪いんですよ 僕は そういう黒い瞳が魅力的だとずっと思っていて それをあれでやっただけなんですよね なんでもハイライトがあるでしょ 巨人の星 でも同じでしょ それをやりたくて ダイターン3 の コロスでも使っただけなんです それを富野さんが あのララァでしたっけ

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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    自分で紙に物を立てて見たり それは モック をやっている間には 分かんなかったと思いますね それで 何かの時にアイレベルというやつを見つけたんですよ その時には ウロコがかなり落ちましたね ぼろぼろと 泣いてるわけじゃないですよ ウロコですからね 一同 笑 小黒 アイレベルとは 人の目線の位置 アニメで言うと カメラの位置の事ですね 湖川 そうです ガッチャマン の時も ゴッドフェニックスがフレームの中で飛んでいって Uターンして こっちに戻ってくるというコンテがあって それを原画にしていたわけですが 分からないで 適当に描いていた 僕はメカも描けましたけど 得意じゃなかったんです 理屈が分からないと 僕は駄目だから バイクでもなんでもやってましたけども 何かすっきりしないでやっていたわけなんです ところが アイレベルを見つけた瞬間に どんなメカでも描け 動かせるようになりました だから 私はメカは強いですよ さらば をやった時も ヤマトは俺しか描けないと思いましたよ 本当に 小黒 なるほど 湖川 アニメの世界って面白いんですよ 見えない所を描く場合があるんです 例えば立っている人物を下からカメラで撮ってる画でも 髪の毛まで描いちゃうんですよね 見えない所まで描くんですよ 小黒 そういう画はありますね 湖川 メカにしても 底にアンテナみたいなものが付いているとしますよね それを俯瞰で見た場合にも描いたりするんです 見えないのに描いちゃうわけですよ そういうアニメは多いんですよ 漫画の世界ですから 斜めを向いている顔で カメラの反対側にある耳を描く場合もありますよね 湖川 それは全部 漫画から来てるんですよ さっきから言っているように 漫画はどう描いてもいいんですよ 漫画思考の人はアニメでも そう描いてしまうんです 僕も最初はそうだったと思います でも 観察しているうちに ないものはないという事が分かった 見えないものが回転する事によって見えてくるのが アニメですから 上向いた時に消える物は 画でも 消える 見えないものは描かないという考え方も 多分 アニメの世界にはなかったと思いますよ アイレベルというものが分かって 僕は もの凄く楽になりました アニメで歩いていくカットがあったら ひとつの地面があって たとえその地面が凸凹していたとしても ひとつの地面 アイレベル の上を行くんだ それを見つけていなければ アニメ辞めてたかもしれないですけどね アイレベルを見つけたのはやっぱり大きいですね 私がパースを持ち込むまで 具体的にパースを取り入れた作画など見た事がありませんからね 小黒 それはタツノコ時代の事ですか 湖川 タツノコですね ガッチャマン の途中ですか 湖川 ガッチャマン じゃないです だって ガッチャマン は自分がやったものは 今 見られないです パースがぐしゃぐしゃで ひどいものですよ 恥ずかしくて見られないです でも しょうがないですよね 残ってる物は消せないので しかし 直されていない事実は 理解できる人間もいなかった証明です では いつ頃なんでしょうか 湖川 いつ頃ですかね ポリマー の時だって分かっていたかな 分かってないような気がするなあ ゴーダム くらいになると かなり完成されている印象ですが 湖川 いや アイレベルは分かっていたかもしれないんですが パースは分かってないですね それをいつ見つけたのかは 分かんないですね でも さらば 宇宙戦艦 ヤマト の時は パースもはっきりと分かってた 湖川 ええ その時は分かってました ガ キーン の時には分かってたような気がしますね それが分かると面白いんです 色んな事が分かってくるんですよ 例えばこう手前から 奥に向かって飛んでいく動きを描く時は フレームの20 か30 ぐらいは 自分の目の近くだと思えと 若い子に言っているんです つまり かたちを伸ばすんですよ でも それを言っていた頃の作品を 今見ると やってないのもいっぱいあるんですよ イデオン でも そういうミスがいっぱいあります 小黒 それは具体的にはどういう事なんですか 湖川 画面の奥に行ってロング ショット で動いている分にはいいんですけど 画面の手前にある時に かたちが縮んで見えるんですよ その分 長く描いてあげないといけないんです それが分かっていたのにやっていないという事は 私も応用策が分かっていなかったんでしょう 小黒 手前から奥に行く動きで 手前にある時は 画面に向かって長く描くという事ですよね 湖川 そうそう 要するに自分の横に見える部分ですよね 真横に見えるあたりは 伸びてないとまずいんですよ 実際に伸びてるわけじゃないんだけど パース上はそう見えるんですよ 小黒 板野 一郎 さんが ミサイルの軌道を描く時にその手法を使っていますね 湖川 それを真似して描いていますから 小黒 いや 師匠の教えに忠実なのでは 湖川 だから 見た目で いいな と思うのは みんなが真似をするんです でも 理屈は分かってないです カメラを通して見るのか 生の目で見るのかでも 全然違うんですから そこまで考えて描いてる人は ほとんどいないですよ まあ いるかもしれないし いたら嬉しいですけど あ カメラがちょっと望遠だな とかね そういう事が画面になった時に分かればいいんです そうじゃないと感情が伝わんないです 背景さんだって それを考えて描いてくれたほうが 僕は嬉しいですけどね まあそれをやるのは面倒くさいですよ 僕達の仕事は画面に出たものが 勝負なんですよ 紙の上で綺麗に描いた画が 画面に乗っかっちゃうとノペっとしてる場合が多いんです これでは意味が全くないんです 僕が描くものは紙で見ると 粗くて 酷いですよ 目茶苦茶です それが モニターやスクリーンへ映し出されると力を発揮するんです アニメは フィルムになってナンボの世界だと僕は思ってるんで 勿論 イラストは別ですよ 小黒 なるほど 湖川 画面はよくできていた方がいいです よくできていて 感情が伝わりやすい方がいい 人間の画を一枚描いて 感情が伝わったら凄いですよね だけど それはアニメではまずないんです ないんだけど 1個の画を描くんでも なるべくそれに近づけるように 描き手の人が気持ち入れて描いてくれたほうが嬉しいですよね 小黒 さらば宇宙戦艦ヤマト の話に行ってよろしいですか 湖川 そうしましょう 技術論はね 細かい事を言うと数限りなく続くので 小黒 さらば は 作画監督を務めた初めての劇場作品ですよね 湖川 それと 初めての作監でもあるんですよ 小黒 マグネロボ ガ キーン や バラタック でも作画監督はやっているんじゃないですか 湖川 バラタック は作監になっていますが やっているのは原画なんですよ 小黒 1人で1話分の原画をやっているから 作監としてクレジットされているんですね 湖川 そうそう だから他の人も1人で1話分やっていた人はそうなっていると思いますよ 小黒 さらば は 具体的にはどのような関わり方だったんでしょうか 湖川 東映に 横井 三郎 さんという制作の方がいて その人が さらば の制作担当になったんです 実はその前に その横井さんから 湖川ちゃん 今度東映の劇場やってみない キャラクターも作って 作監をやる気はない と言われて それはやりたいです やらしてくれるんでしたら やります と話していたんです で そこにたまたま ヤマト の話がきちゃったんです 小黒 あ そういう事なんですか 湖川 それで横井さんに ヤマト の話がきているんだけど ヤマト でもいい と訊かれて 俺は いいですよ と言っちゃったんです そしたら その後で横井さんから連絡がきて 湖川ちゃん 作監じゃないと嫌だよね って 多分 西崎 義展 さんからクレームが入ったんだと思う 彼は前のスタッフでやりたいと思っていたらしいですから 知らない若造が作監だなんて嫌だったんでしょう 作監じゃないと嫌です と言ったら 分かった と それをちゃんと伝えてくれたんでしょうね それまで作監なんてやった事ないのに 劇場作品の作監でしょ 内心 どうすればいいんだとか思ってましたよ 気が小さいんで 小黒 笑 湖川 ただ ちょっとやってみて すぐ分かりました それは いい原画を作ればいい という事でしたね あの時はカッちゃん 勝間田具治 が監督で 石黒 昇 さんが演出の方をやって 棚橋 一徳 さんという人が演助でついて みんなと仲良くやりましたよ カッちゃんも可愛がってくれましたし 小黒 キャラクターは 全部お作りになったんですか 湖川 全部作りました 小黒 松本さんの原案のあるキャラクターや 前のシリーズのものをリニューアルしたものもあったわけですよね 湖川 そういったものもありました 小黒 いかがでしたか 初めてデザインをやられてみて 湖川 いや でもデザインは 無敵鋼人 ダイターン3 で先にやっていましたから 小黒 ダイターン3 の方が先なんですか 湖川 敵だけなんですけど あれもね 富野さんから電話もらって ちょっと来てくれない と言われたんです でも その時に 仕事だったか私的な事だったか忘れましたけどね 用事があって 今は行けない 1週間後だったらいい と言ったんです それで 1週間後に勝手にサンライズに行ったんですよ 交番で場所を聞いて 笑 そしたら とても急ぎの仕事だったようで ダイターン3 のキャラクターデザインは 塩山 紀生 さんに頼んでいて みんなが 塩山さんのキャラ表を見て話してるとこだったんです 笑 で あっ 変なところを見られたな とかって言ってるんです いや 別にいいですよ と言って帰ろうとしたら プロデューサーに 敵が何も決まってないんだ 敵でよかったらやってくれると助かるんだけど と言われたんです それで敵だけ作る事になったんです ダイターン3 と さらば は同時進行になったんですが そのふたつの作品は設定制作が同じ人だったんです だから さらば のスタッフルームで ダイターン のゲストキャラを作って そこで渡していたんです 人がいない時に サッと描いて 小黒 確認しますが さらば のデザインをやる前に コロスやドン ザウサーを作って さらば をやりながら 各話のゲストキャラを作ったという事ですか 湖川 そうです それはそれで面白かったですけどね まあ さらば を今観るとね やっぱりあの画は全然描けなかったですね まだ20代だったから 仕方ないのかもしれないけれど 凄いキャラですよね 酷いキャラって言うんですか 小黒 いえいえ 湖川 松本さんのままのやった方がよかったなとかって 今になって思いますね 小黒 ずっと気になってるんですけど 古代 進 の鼻を長く描いてますよね 湖川 いや 長いんです 小黒 そもそも長いんですか 湖川 松本さんのキャラって 長くないですか 俺はイメージだけでそうやって描いちゃったんですけど 長いですよね 小黒 あんなには長くないですよ さらば 宇宙戦艦 ヤマト に続いて TVの 銀河鉄道 999 も メーテルの鼻が長いという印象がありましたよ 湖川 あ 長くないんですか そうですか 意識的に長く描かれたわけでは 湖川 いえ 全然 あの時に 松本さんの画を観て描いたわけではないですからね

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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    さらば宇宙戦艦ヤマト に参加した時に 松本さんが さらば の雪のキャラ表を見てね 女の体はこうじゃありません とか言って 直しを 描かれたんです こうです とか言われて その時に いやいや あんたには女の体は言われたくない と思ったんです その印象が最初だったんです 小黒 湖川さんは 松本さんが描かれるようなファンタジー的な女性のブロポーションって 湖川 見ている分にはステキさを感じますが 正直描きません 小黒 駄目なんですね 湖川 まあ 仕方がないですね 好みの問題だから ただ まだ松本あきらの名前だった頃に描いた 松本さんの漫画で 潜水艦が出てくるものがあるんですよ それで ハッチを開けた時 そのハッチがもの凄く分厚かった その印象が強いんです それをこの前 松本さんに会った時に言ったら 覚えてました 松本あきらの頃に 牧美也子さんと一緒に共作した作品もあるんですよね 画は奥さんのほうがリアルなんですけどね 松本さんはムードがありますから 小黒 それこそ さっきおっしゃった漫画ならではの画ですね 湖川 そうですよ だから 漫画の世界では上手い人ですよ 小黒 ヤマト のDVDの用意ができましたから 実際に観てみましょう 24話です アニメ史に残る名場面ですよ ガミラス星を滅ぼした古代が その事を悔いるシーン DVDの再生開始 小黒 このあたりですね 湖川 今の 古代の 横顔描きましたね 確か だけど 銃を持ってないですね 小黒 このあとで持ちますよ DVDの再生続く 湖川 ああ 顔が アオリになってますね 僕の原画ですね この頃は誰もアオリは描いていませんでしたからね 小黒 じゃあ きっとこのシーンが湖川さんの原画ですね 湖川 だと思います 小黒 このあと 沖田艦長が出てきます 湖川 あ ヤマトが壊れてますね 小黒 ええ 最終回の少し前ですから 湖川 本当は ヤマトを描きたかったんです 小黒 ヤマトは描いてないんですよね 湖川 描かなかったです DVDの再生続く 沖田艦長が皆をねぎらう場面に 湖川 あ 今のはそうですよ 今の斜め後ろから見てるカットも描いた記憶があります 小黒 かなりクリアに覚えていらっしゃるんですね この島が 操縦官を握っているカットなども 湖川 ここはどうですかね 記憶がないです この辺もそうなのかな 操縦桿も描いたような気がするな 正確には分かりません 小黒 おそらくそうであろう という感じですね 湖川 ええ あの艦長は間違いないです あの斜め後ろから見た角度は こういう時 小泉 謙三 さんは修正を入れないで 湖川さんの原画をそのまま使っていたんですかね 湖川 彼が作監をやっていた事実も知りませんし それにしても私の画風が残ってますね 小黒 ちょっと話を戻しますけど さっきの ガッチャマン でアオリを発見したっていう話なんですけど どういうようないきさつで 湖川 いや いきさつというか いくら描いても上向かなかったんですよ 技術論の話になると 最初は 走りなんです で それはムービーで動画をやってる頃の事で 今も大体そうですけど 走りを描く時に 着地のポーズが原画になるケースが非常に多い 小黒 走りを描く時 何枚か描く原画の画のうち1枚が 着地の画だという事ですね 湖川 そうです 大体足が着いたポーズが原画になってたんですね 実はその後に 地面を 蹴るポーズがあるんです それが一番力が加わるんです だから その時に一番手が上がった状態にならなくちゃいけないんです ところが 着地のポーズで手を一番大きく振ってるんですよ 僕は 巨人の星 の時に そのポーズではなくて 蹴ったポーズで手を上げたんです そんなのは 誰もやってなかったんです 走りを考えて 勝手にやってただけなんですが 実は 歩きも一番足を開いた状態の原画が多く その原画側に詰めがあったんです 詰め って分かりますよね 小黒 動画の枚数をたくさんいれる部分ですね 湖川 要するに 足開いた時に詰まってたんです みんなが そうやって動画をやってるんで 最初は僕もそうやってたんですが 理屈が合わないんですよ 自分で歩いてみたりなんかしてると 足の片方が曲がっていて もう片方が真っ直ぐになる状態の時って 一番遅いんです 理屈で考えればそうなんです それでその当時に直しました トン トン トンという歩きですよね それから いまだにあるんですけど 走りの原画で着地のポーズの時に 足の先が上がっている原画があるんです スタジオ ジブリのものは 全部と言うか 基本的なベースにしています 今でも そういう原画を描く人がもの凄く多いです 僕の弟子はやらないですけど 小黒 どういう事ですか 湖川 何か描くものあります 図1 湖川さんが取材中に描いてくださったもの 以下同 図2 図3 湖川 このポーズですね 図1 いや 実際にフィルムを1コマずつ見ていけば この 図1 ポーズも存在しないわけではないです それから歩き 歩きはこういう風なポーズ 図2 になる前に こういうポーズ 図3 がありますよね 着地する時は かかとからいきますよね まあ モデル歩きは違うけれど 普通に人が歩くのを考えるとこうなるんです 走りも実際には こうはなるんです ただですね 歩いてる人間と走ってる人間を見比べて どっちが目の残像的に残るかというと 歩きはこれ 着地した時につま先があがっているポーズ が妙に目につくんですよ 走りの場合はそれが目につかないんです 速く走る場合は 一瞬でこうなる つま先を下げた状態になる んです おどけた走りの場合は これの つま先をあげて着地する画を使う 可能性はあるかもしれないですけれど 僕は弟子達には 特別な場合以外は禁止してますから 小黒 つまり 走りの時につま先を上げた原画を描いてはいけない という事ですね 湖川 上げちゃいけないです それをやったら ドタバタですよ ギャグもんです ただし それが目的の場合は 当然画面が生きる事になる 小黒 歩きの時は その画を入れたほうがいいんですね 湖川 歩きは入れないと 歩いてるようには見えない 僕がアニメの社会に入った当時 みんなこうだったんです いや 面白いですよ 女の子でパースを覚えたいからって僕のとこにきた子がいるんです その子は 顔のアオリとかなんとかも覚えて 子供ができたんで辞めたんです その後 子供がちょっと手がかからなくなったので 別の会社に入ったんです そうしたら あなたの描いてるのは湖川さんのアオリです うちの社長のアオリに合せてくれないと困ります と言われた 回り回ってその話を聞いて なんてレベルの低い世界なんだろうなって思ったんです 俺のアオリ じゃなくて アオリはこう描かないとできませんよ という理論を言ってるのに 俺の描き方じゃないんですよ おかしいでしょう すっごいレベル低いですよ アニメの世界は 小黒 理に適ったアオリを描いてるのに 湖川さん個人のものだっていう風に言われたんですね 湖川 そうです 要するにしゃくれればいいと思ってるんですよ 昔から鼻を上に向けて アゴがしゃくれればいいと アゴがしゃくって 鼻が上を向いている だけで 他はアオっていない 画がたくさんありました 気持ちが悪い でも 見ている人もそれで あ 上向いてるんだ と思う習慣病です デフォルメっていう言葉がありますよね 画の描けない人が変な画を描くのがデフォルメという事になっているんです 本当は 正確なものが描けて それをいかに崩したら活きるかな と考えて描くのがデフォルメなんです アニメーターって 大嘘つきじゃなきゃいけないんですよ でも 大嘘をつくには 真実を知らなければいけないわけですよね 真実を知ってる人なんかはほとんどいません 誤解を招きやすいので 一言言っておきますが アニメーションを考える時 アオリや俯瞰 パースも画力も何も必要ない事だろうと思う考えが 真実を知ろうとしない人たちの 裏にあります つまり そんなものがない状態の中で命を与えられたキャラクター達が 観る人達に ああ とても楽しかった と思わせて大成功という事です だから アニメを考えるんです もちろん私もまだまだ勉強中の身ですが 素晴らしい状況が数多くあるなら アニメを辞めてもいいんですけどね なんとかしないと 一同 笑 湖川 それでまあ アニメをやっているんですけどね 本当は彫塑やりたいんです さっきおっしゃっていた 巨人の星 の時に ムービーに忘れていった歩きのサンプルは すでにそういうかたちになっていたんでしょうか 湖川 えーとね そうじゃないと思いますけどね 動きの強弱のつけ方は 今と変わってないですけど 足の運びがどうだったか分からないです 小黒 タツノコ時代のお話をもう少しうかがえますか 決断 ガッチャマン から ゴワッパー5 ゴーダム ぐらいまでがタツノコ時代ですね この頃に いろんなノウハウが蓄積されたと思っていいんでしょうか 湖川 だと思いますね 先代の 吉田竜夫の あのキャラは描けなかったですから それに合わせようとはしてるんですけども やっぱり自分なりのガッチャマンになってたと思いますね ガッチャマン では微妙なアオリをいっぱい作ったんですけども 全部直されて 首をかしげる画になってましたから まあ いいや しょうがないやと思っていました 小黒 ガッチャマン の頃はアオリを描かれても 修正されてて画面に出てない場合も多かった 湖川 いや ほとんど直されていますよ 小黒 ほとんどですか 笑 湖川 ほとんどです ロングの場合は直してないとか どうでもいいカットは直してないですから それは僕の原画のままですけどね 見れば分かりますよ さっきの話に戻りますけど どんな風にしてアオリを発見されたんですか 湖川 僕は 描けないものがあるとイライラして燃えるタイプで 笑 できない事をやるのに燃えるんですね それで 新聞でも何でも 写真に変わった角度で写っているものがあると それをすぐ描いていました でも 描いても分かんないんです それでね 僕はこんな馬鹿までやってて 説明するよりも描いたほうが早いですね 図4 湖川 例えば横顔を描いて 図4の左 それで これを下から見るとこうなりますよね 図4の右 こういう風にやるんです 画像4の右の画と左の画に 横線を引きながら こういう風に引きます 横顔から計算していくと 正面のアオリができるんです ガッチャマン の時に これをやったんですよ 眉毛もこの線にあわせて描くんです そうすると ここ 眉毛と目の間 がやたら空くんです 当たり前の事なんですけど 額の生え際も こうなるんですね 耳の位置もここになるんです 当時は これが画にできなくてね できなくてできなくて だからよく人を観るんです 色んな角度から見てましたよ 寝っ転がってみたりとかね 小黒 今 お描きになったのが 僕らが知っている湖川さんの画ですね 図5 図6 図7 湖川 でもね これが描けなかったです こうやって分析しても なかなか描けなくて だったら斜めはどうなるのか それで サイコロなんです 立方体を描けと言われれば 誰でも簡単に描くんですよ 例えば このサイコロに目をつけると 目の位置と顔の中心の位置はこうなるんです 図5 これ 十字の線が交差する角度は は90度じゃないんですよ ガッチャマン で上を見ている画で 直されたものはほとんど90度なんです 調べてみてください こうやって上向いています 図6 鼻が上向いていて むりやりアゴを描いたとしますよね だけど 目がこうなんです 小黒 目の部分は 正面に近い顔をそのまま持ってきているわけですね 湖川 これは部分的に上向けてるだけなんです これではアオらないんです どう考えてもアオらない だから 僕はこういう風にやる事を覚えたんです 図7 だから サイコロに感謝しているんです 理論の確認です 雑誌に載っているモデルの顔を見て 顔を描いて 自分の考えが正しいかを確かめた

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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    小黒 いえいえ 湖川 で 僕はアニメもマンガだと思ってましたからね 面白いんですよ 自分で言うのも変なんですけどね 油 絵 の世界では抽象を描いてたんですけど アニメの世界ではリアルを描いてるんですよね 俗に言う 2頭身とか3頭身のキャラは 大変難しいもので 今はそっちのほうもやるようにしてますけど 若い頃に思っていたのと逆で 今は平面的なキャラクターを描くほうが難しいんですよね 例えば雑誌のコメントか何かで 湖川さんの画は 見えていない後ろが見える とか 立体に見える とかって言われますけど 当たり前なんですよ 変な話しますけど 僕が結婚したのが22 歳 なんですね それで30代半ばくらいまで 女房は 僕の画をいいとか上手いとか言った事なかったんですよ 小黒 奥さまは 絵心のある方なんですか 湖川 ない事はないですね 好きな人でしたから でした って まだ興味は持っています 一同 笑 湖川 例えば 他の人の原画と僕の原画がありますよね 比べる事があると 私 こっち 他の人の原画 がいい って言うんですよ 多分ね 冷たかったんだと思うんですよ 僕の画が 小黒 ああ 湖川 それが分かったのがね 30半ば過ぎですよね 小黒 イデオン などが終わった後ですね 湖川 だから 女房は イデオン は駄目ですね で どうして これがいいって言ってた と尋ねると だって あなたのは巧いでしょ 私はこっちの画の面白いところが好きなの そういう意味で好きと言ってたの って答えて なんだ 早く言えよ って 笑 小黒 ああ 巧さは認めてたんですね 湖川 そうみたいですよ それで全く知らないアニメの世界に ポッと入って 最初に遠藤さんに呼びつけられて 本番の動画をやれと言われたんですよ 動画の ど の字も知らない頃ですよ 小黒 それはムービーに入られて何日目くらいなんですか 湖川 3目日ぐらいかな 本来は最初の1ヶ月くらいは仕事をやらないで 線の練習とかをやらされるわけです その話数のアップの時期だったらしくて 動画をやらされて しかも 一番最初にやった動画を ラッシュで遠藤さんが見て 今度は 原画をやれ と言われたんですよ でも 僕は最初は1日で辞めようと思ってたんです アニメの世界がどんなものか見てから辞めよう と思っていたんです だけど なんだかだらだらいて しかし ムービーの中に俺よりも仕事ができるふりをしている奴がいるのも 気にくわなくなってました 小黒 なるほど 笑 湖川 だから 辞めるのはすぐ辞められるかなと思って 負かすために続けました 負けず嫌いなもので 笑 でも ムービーを辞める前には きっと抜いてたでしょうね タツノコ プロダクション の仕事を外注でとるという話があったので それに乗っかってムービーを辞めたんです 声をかけてくれた人が原画も教えてくれるという事だったんですが 実際には その人は全然やらないで その人が全然やらない分 結局その人が受けた原画も 僕がやらなきゃいけなくなって 原画をバンバンやるようになったんですけどね 笑 で ひとつ面白い話があるんです ムービーを辞めて3ヶ月くらい経ってから お菓子を持って遊びに行ったんですよ そうしたら ある人に呼び止められて お前な 歩きと走りのあれ 手と足間違ってるよ だから 俺が直してやった と言われたんです 動画をやっていた時に 動きを分解した写真を見て 横位置で歩いている画と走りの画を描いて 貼っておいたんです それは自分のために貼っておいたんですよ そう言われて見たら ムービーの 動画の机全部に 僕の描いたものがコピーして貼ってあったんですよ 小黒 湖川さんが作った動きのパターンが貼られていたんですね 手と足が間違っていたというのは 湖川 横位置に限らず走りや動きをね 僕はよくやるんですよ イデオン発動篇 にも そのように走るカーシャのカットが 存在します 私も含め 3ヶ所のチェックをくぐり抜けてね 右足と一緒に右手が出てて それが一番速いらしいんですよね なんとか走りという ナンバ走りというやつですね お前の画は右手と右足が同時に出てるから間違ってる と言われたんですか 湖川 俺が直しておいた とか言われてもね それは自分のために勝手にやってる事なんで 文句を言われる筋合いはないですよね 小黒 直したものが貼ってあったんですか 湖川 直してあったんでしょうねえ でも 全部の机にそれが貼ってありましたよ 笑 小黒 皆が参考にしたいと思うほどの 出来映えだったんでしょうね ムービーにはどのくらいいらしたんですか 湖川 9ヶ月です 6月に入りましたから 昭和45年の6月 6月1日からおいで と言われて 6月1日は無断欠勤で 6月2日の午後にのんびり行ったんです やっぱ行く気がなくて 笑 小黒 初原画は何になるんですか 湖川 巨人の星 です 一応断ったんですけども 会社に行ったら 机に遠藤さんのレイアウトが置いてあるわけです じゃあ 原画やれって事か と思ってやりましたけど 嫌でしたね だって その時はアニメをやる気なかったんですから 小黒 ムービーにいらした頃は 動画もやりながら原画も描く感じだったんですか 湖川 そうです ま 動画が本来の仕事ですから 原画は 遠藤さんからきたものを ちょこちょこやったぐらいですよね 原画を最初にやったのは 入って何ヶ月も経ってなかったと思います ちょっと記憶が曖昧になっていますけどね 左門豊作のバッティングのカットが置いてあった時は 逃げました 何をどうすればいいのか分からなかったんですよ で 3日休みました そしたらなくなってました 一同 笑 湖川 卑怯ですね 笑 小黒 じゃあ 原画のノウハウを覚えたのは ムービーを出てからなんですね 湖川 そうですね なぜか分からないですけど ムービーでは何にも教えてもらえなかったんですよ 最初に実際の動画をやれと言われたのは 大判 サイズのカットで の左門がバットを握って バットが震えてるというブレの動画なんですよ 当時は 遠藤さんと別の作監の修正も載っていたんです それが赤い紙で描いてあるんですよ 赤い紙に赤鉛筆だったかな 遠藤さんが直したのを その作監がまた直していたんです だから 原画と2人の作監の修正で 3枚の時もあった そうすると こっちは分かんないですよね 同じの 修正 が2枚あるんだけど どっちを描けばいいんですか と原画の人に聞いたら 巧いほうを描けばいい と言われたんですよ それでトレスして持っていったら 違う と言われて 一同 笑 湖川 いや 困りましたね 訳が分かんなくて 小黒 遠藤さんの修正を使って 動画にしてしまったんですね 湖川 そう いや 見る目は正しかったと思いますよ 小黒 活字にしづらい話題だなあ 湖川 いや 名前を出さなきゃいいんだよ そんなの 一同 笑 湖川 でも 嘘は言わないよ 僕は 巧い人は巧いと言うもの 分かりました なるべくニュアンスを残して記事にします 湖川 いや そういった話も書いてくれて 大丈夫ですよ 別に 僕は自分で画が描けるなんて思ってないですよ 画の世界全体を見たら 凄い人がいっぱいいますから だけど アニメの中だけの事なら 客観的に見られますよ 技術的に巧いかどうかなら言えます だって アニメの世界の人って 画の勉強してないですから 小黒 それはデッサンとか そういう問題ですね 湖川 そうですね デッサンと言っても 要は物の見方なんですよ 例えば デッサン ってどういうものだと思いますか 小黒 具体的な事は分からないですけど 物を見て描く事なんじゃないですか 湖川 そう思いますよね 分からない人はそう思います 今 小黒さんが言ったように ある物を見て描きますよね あれは何も意味はないんですよ だって 誰でも時間をかけて見れば描けますよね 一同 笑 小黒 誰でもかどうかは分かりませんが ある程度は描けるでしょうね 湖川 ええ 描けます 例えば全然画が描けない人を連れてきて ここから見える物を描いて と言うと描けますよ 見たまんまのものを で それを何回描いても 勉強にはならないんですよね 力はつかないですよ 何時間か経って 同じ物を見ないでもう一度描けるか と言ったら 大体描けないですよね 僕は目で見るだけいいんですよ 目だけ あんまり デッサンってやった事ないですもん 小黒 あ そうなんですか それは意外ですね 湖川 ないです 小黒 日本中のファンが 湖川さんはデッサンの鬼だと思ってますよ 一同 笑 湖川 いや 本格的なデッサンは ほとんどやった事がないです 高校のクラブの時に石膏デッサンがあって 1ヶ月に1枚か2枚程度やりましたけど 例えば原画をやる時に あ これ なんか分からないな と思った時は描きに行きますよ 本物を見て描くと 分かりやすいんですよ 例えば 上手に描ける本とかありますよね あれを見て描くのも 写真を見て描くのも駄目なんですよ 本物を見たほうがいいんですよ 若い頃は 本物を描きに行きましたよ 今でも分かんない物があると 行きますよ それはスケッチをしに行くんですか 湖川 スケッチに行くんです で それは目で見てもいいんですけど 実際に 仕事で 使わなきゃいけないってものは やっぱり描いたほうが早いんです 本当は目で見るだけでいいんです 画が上手くなるためには目だけで十分ですよ 小黒 見ながら描く必要はない 湖川 見て 何だろう という疑問を持つだけで 絶対に頭の中でスケッチしてますから 小黒 情報のインプット アウトプットという事で言うと 自分の中に取り込む技術と 出して定着させる技術の両方があると思うんですけど 湖川 ないですね 小黒 ないですか 出すほうは技術いらないですか 湖川 描く技術の事ですよね いらないですね 小黒 取り込む能力に長けていれば 描く技術はいらないんですか 湖川 それだけでいいです だって 描くのは脳で描くんですよ 技術ってどこにあるんですか 脳ですよ 手じゃないですよ 僕は小指長いですけど そういう人が描けるとは限らないし 一同 笑 湖川 まして 画に興味のある人にとって こっち 腕 はあまり関係ないでしょうね 感性が鋭い人は線を見ると分かるんですよ ああ この人 独特のいい線を持ってるな と思う事はありますよ だけどその人が画が描けるかどうかは別なんですよ それ 線の持ち味 は感覚的なもので ひょっとしたら手が持ってるものかもしれないですよね でも 画を描くという意味ではね まあ 画と言っても今日は アニメの画にしましょうね 画 と言うと広すぎちゃうんで 小黒 いまの 目でみれば描ける というのはアニメの画じゃなくて 美術の話なんですね 湖川 画の全体が 僕はそうだと思ってるんですけど 本当の事を言えば 腕も必要だとは思うんですよ それがないと伝えられませんからね でも 画が上手くなるための勉強は 目 なんですよ 判断力ですから 電車に乗ってる 自転車に乗ってる 歩いてる時に 周りを見てない人が多いんですよ そういう人は アニメは向かないです そうは言っても 画の勉強をしたいと思っている人達にとっての方法はあります 小黒 何なんですか 湖川 それは クロッキーです 素材は何でも構いませんし どこでも簡単にできて 画力アップです 人間 動物

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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    僕は工業高校だったので 電気製図とか機械製図とか の授業 はあったんですけど 美術はなかったんですよ 美術っぽい画とかは別に好きじゃなくて パラパラマンガが好きだったり パースも 製図を描くからパースを教え込まれたりしてたんです で えっ じゃあどうやって って言ったら これをタップって言うんだけど ここにはめて これはトレス台って言うんだけど 光を点けて そうすると透けて見えるでしょ それをなぞればいいんだよ って ああ 画を描くんじゃなくてなぞるんですね まあ それをクリンナップって言うの とか言われて ああ ありがとうございます まあ 今日は貸してあげるから そんな風にずっとやってて 1時間ぐらい経って じゃあ 面接 君の番だから来てください と言われて で どうしてウチに来たの いやあ その ちっちゃい頃から アニメーションを見てて どういう仕事かなあ と思って 自分にも務まるのかなあ みたいな そういう気持ちで横浜から来ました ああ 横浜から来たんだ 大変だね 履歴書は いや 持ってません 履歴書持たないで どうして すいません 新聞を読んだら載ってたんで 履歴書とか持たないで 咄嗟で来ちゃったんです 見学だけさせてもらえればいいかな と思ったら 試験させてもらえるという事だったので 受けました で まあ いろんな事を訊かれて こっちはせっかく来たんで 夕方帰っても何もする事がないんで すいません 自分は全然こういう画を描いた事がなかったんです 納得できないんで もうちょっと描かせてもらえませんか って言ったら うん じゃあ 納得するまで描いてっていいよ と言われて 夜まで描いてた なんとなくみんなピリピリしてて 当時はそこは動画スタジオで 動画チェックと動画と原画が何人かいたんだ 当時はそんな事分かんなかったんだけど 今 考えると下請けスタジオなんで サンライズとか東映とか いろんな会社の仕事をやっていた 当時だと アローエンブレム グランプリの鷹 とか 惑星ロボ ダンガードA とか 無敵鋼人 ダイターン3 とか あの辺をやってる頃だった 東映のカット袋とかあって で やってるうちに 休憩と言われて ちょっとお茶を呑みなさい と それで 他の人の描いたものを 見せてもらって ああ 皆さん 凄いですねー この画とこの画の真ん中の画なんて 同じ大きさで描けませんよ いや これは見て描くんじゃなくて って 笑 線と線の間を割っていくと描けるんですよ それをタップ割りっていうんです って もし アニメーションの仕事が好きだったら タップっていうこの道具を買われたらどうですか 大泉の東映動画で売ってますから そこだと普通の人も買えるんで って言われて それで休憩も終わって一所懸命やって そろそろ8時ぐらいだから 横浜に帰るにもちょうどいいかな 部活やって帰ったふりもできるし と思って ありがとうございました 自分が画が下手だって事が分かりました 見学もできたし 画も見せてもらって TVマンガってこんなふうに作ってるんだ 大変だなあ 俺にはできないな って実感して そうしたら 1週間ぐらい経ってから連絡があって 試験の日に夕方に来て 夜遅くまでずーっと同じ画を描いてた人はいなかった 下手だけど一所懸命だった 研修やってみますか と言われて 無期停学だったんで こりゃ いいやと 笑 高校は卒業したんです レポートを出せば卒業証書あげるよ と言われて で レポートを出して卒業証書をもらって 親のところに持って行って見せた で お袋には 就職蹴った TVマンガの仕事をやっている と お父さんには言わない方がいいよ 何されるか分かんないから と言われて 笑 小黒 最初にスタジオに行った日に ご両親が入院されていたという事でしたが たまたま その時だけ病院に入られていたんですか 板野 いや 両親とも入院したり通院したりで 大変な時期だったんですよ 自分の停学の事なんかで心配かけたくないじゃないですか 後にアニメーターとして ある程度 名前が出るようになってから 卒業した高校から 卒業生として講演に来てください と言われたんです ふざけんな この野郎 お前はロクな人間じゃないって言ったろう と思いましたよ 笑 小黒 なるほど 板野 その後 動画の仕事をやるようになって 最初は 収入が 月5000円ぐらいですかね 2日に1回徹夜して お金がないから家に帰れないんで 椅子を並べて寝たりして 最初の動画は ダンガードA のドップラーのアップでした 確か最終回近くで ドップラーの目の玉が色トレスのカットだったと思う それから グランプリの鷹 とか SF西遊記 スタージンガー の仕事が来て で これ 終わったら帰っていいからね 明日まで と言われて 次々とカットが積まれていって全然帰れない 笑 ひとつの仕事のアップが3日ずつぐらいで サンライズも東映もダブっていた 同期で受かったのは森山ゆうじで 同じように学ラン着て 研修に通ってて あいつは大人しくて真面目なんだけど こっちは 画を描く人っておとなしいなー とか思ってた 自分は とりあえずマンガもアニメも好きだし アルバイトみたいな気持ちで やれるとこまでやってみようかな と あの当時の人達はみんなそうだったけど 旧 ルパン とか 宇宙戦艦ヤマト が好きだったんです そんなつもりでずっとやってたら 2ヶ月めに さらば宇宙戦艦ヤマト の動画の話が来た スタジオの社長が 宇宙戦艦ヤマト の動画を うちのスタジオで手伝う事になりました うちは出来高で これは大変な仕事なんだけど それでもやりたい人は手を挙げて と言ったら 僕と森山ゆうじだけが手を挙げて あとはみんな あんな大変なの 誰がやるんだよ 1枚200円もらったって 1日1枚かかるでしょ と 小黒 宇宙戦艦ヤマト は線が多いですからね 板野 そのスタジオは年功序列で 動画のキャリアが長い人は 止めと口パクだけのカットとか サイズのちっちゃい走りとか おいしいところを全部取ってって モブとか間違った原画とかは残ってて 新人で どうせ稼げないんだから 練習がてらモブをやんなさい と言われて 野球場いっぱいのモブを描いたり そんな事ばっかりやらされてた 当時1枚100円だったんで 1日やって100円とか 小黒 それだと電車賃 出ませんね 板野 出ないでしょ 帰れないよ 苦笑 原画でも粗いやつとか間違ってるやつは どうせ粗いんだから と言って勝手に直して TVシリーズはそうやってた で 動画チェックからリテイクがきて 勝手に原画を変えるな とか言われて 何にも知らないで よくしようと思ってやったのに 笑 ヤマト でも同じようにやったら 監督からいっぱいリテイクをもらった 確か 金田さん達のZ スタジオZ の原画で 第1砲塔が吹っ飛ぶカットで 首を飛ばしたり手を飛ばしたりしてたら 小黒 その頃 すでにそういう事をやってたんですね 笑 板野 そうそう そしたら ジョーズ じゃありません 原画通りにやってくれ と 笑 で こっちも逆らって 宇宙船の第1装甲板 第2装甲板が熱で溶けているのに 人が無事なわけないだろう 大体なんでヘルメット被ってないんだ って質問をしたら 作監の湖川 友謙 当時の表記は滋 さんがヘルメット被せてくれて 笑 直った原画が返ってきた ヘルメットは被せた じゃあ 熱で溶けるようにしてください 首とか手足は飛ばさないでくれ って 笑 そんな小生意気な動画で こいつ何やってんだ という感じで1ヶ月経って 次の1ヶ月ぐらいで追い込みになって 海外出しでキャラクターが全部同じような顔になっている原画がきて それにキャラ表がついてて これが島で これが古代で これが真田で と直してくれ それが僕と森山ゆうじに名指しできて これは動画の仕事だかなんだか分かんない 挙げ句の果ては ヤマト のスチル写真が送られてきて あっ この写真くれるのかなあ ありがたいなあ 嬉しいな と思ったら 落書きがしてあって 第3艦橋に がついてて ここに穴が開いている とか書いてあった せっかくのスチル写真を もったいない事するなあ と思ったら このスチルを見ながら 大判の240フレームで 穴があるところに穴を開けて描いてください と言われて それは動画 の仕事 じゃないですよね 笑 小黒 違いますね 板野 原画じゃないですか 笑 ヤマト を始めた最初の月が300枚で その次の月に400枚動画をやったら 演出さんとか作監さんからも 直接 やってくれ と名指しでくるようになった 当時 ムサシは人が増えたので それまでのスタジオと別に平屋の一軒家を借りたんですよ そこは畳があってすぐに横になれますから 泊まりが多い人はやりやすいんです 僕と森山君の2人は ヤマト の追い込みのふた月間は そこで机を並べてやっていました その時に 僕は眠くなると自分の顔を平手じゃなくて グーで殴ったり 自分の腿に鉛筆の先を刺したりしていたんです 顔を殴って鼻血が出たりして 森山君は それが怖くて なかなか家に帰れなかったと 後になって言ってましたね 笑 小黒 それは凄い 笑 板野 ヤマト の後にも 名指しで キャプテン フューチャー のオープニングの コメット号が飛んでいくところの動画が回ってきて それもその一軒家でやりました で ヤマト が終わってしばらくして ムサシを辞めたんです スタジオムサシというのは 考えないでタップ割りしろ という会社で 中3枚だったらまず真ん中を描いて それから前後1枚ずつ真ん中を割れ と 最初の真ん中は下書き使っていいから 丁寧な真ん中を作れ それが綺麗にできれば 次の1枚は一発描きで描けるようになるから そうしないと生活が苦しい 人間としての芝居なんか考えなくていい それは全部原画が考えたんだから 動画の考える事じゃない と言うわけ 出来高なんだから タップ割りして 1枚でも多くお金がもらえる動画を描いて 生活ができるようにしろ というのが そこの方針だった 小黒 それはそれで 会社の考え方としては間違っていないですよね 板野 うん 間違ってはいない でも グランプリの鷹 とかで 地面にカギが ガチャガチャッて落ちる時 中3枚でピタッと落ちるのもおかしい だから 2枚にしてその分 リバウンドを作ったりして そうするとそれが 動画チェックで 返ってきたり そうやって原画のトレーニングをして で 3ヶ月経ったところでムサシを辞めて フリーになって 小黒 早いですね 笑 板野 森山ゆうじと2人で辞めて 一緒にTVの 銀河鉄道999 とかの動画の仕事をとっていたんです 横浜の家で1人でやって 2週間に1回ぐらい東京に出てきて 森山ゆうじと2人で仕事をもらう 2人分の動画をもらって2人で分けて それぞれ自分の家でやって 一緒に東映に持っていって動検を受けて そんなやり方を1ヶ月続けてたら やっぱり枚数も上がらないし 下手になる どっか スタジオ入ろう と言って 今度はスタジオコクピットというところに入った コクピットでは 龍の子太郎 とか 銀河鉄道 999 の劇場とか とにかく東映の劇場作品の大変なカットがきたんです 例えば 999の下の部分がずーっと 作画の送りで 奥に流れていくカットとか アルカディア号が 船体の下部を見せながら 作画の送りで 手前に飛んでくるカットとか 大変なのばっかりやって そういうのが好きだったからよかったんだけど そのうち スポ根ものの 新 エースをねらえ とか 新巨人の星 II とか あるいは

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  • WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう
    まあ春か夏だったような気がするんですけどね 小黒 年齢は 逢坂さんの方が上なんですよね 沖浦 ええ 彼の方がみっつ上です 小黒 逢坂さんは高校を出てから入られたんですね 沖浦 そうです 高校を出て いやいや 高校どころか 大学に行っていたんじゃないかな 彼はきた時には学生でしたね 小黒 アニメアールでのアニメーターの道は どのような感じで始まったんですか 沖浦 最初は 谷さんの描いた 未来警察 ウラシマン の原画のコピーをトレスして 中割りしてみろとか アメコミの絵を模写してみろとか 天野 喜孝 さんのキャラ表を模写してみろとか そういう課題をもらったりしていました 谷さんの画ってメチャメチャ巧いから 間に画を入れるだけでも大変なんですけど もらった原画のコピーに どうしてもポーズとポーズの間が割れない原画があったんですよ どっから見てもおかしいんだけど どうにかして割らなくてはいけない なんでこうなるんだ と思って 一所懸命考えたんだけど 結局それは谷さんの原画の描き間違いで 小黒 笑 沖浦 右手に持っていたものが 次の絵では左手にある といった原画だったんです そんなの割れるわけないんですけど 笑 でも その時は 何かあるに違いない なんて思って とても間違いだなんて指摘もできないし みたいな 小黒 今 アメコミを模写するという話が出たんですけど アールの仕事はアメコミの絵を意識した部分があったんですか 沖浦 いや 意識していたという事はもないんでしょうけど やっばり 谷さんがリアルなものが好きだったんですよ コナン ザ グレート とか 小黒 谷口さんの仕事には ちょっとそういう香りがしますよね 沖浦 特に当時はそんな部分があったかもしれない しばらく後の話になるんですけど 自分は 谷さんはどんどん変化して ああいった画風に辿り着いたんだろうと思い込んでいたんですよ だけど たまたまTVで 大空魔竜 ガイキング の再放送を観たんです 2話だったかと思うんですけど 谷さんが作監していて 画が同じなんですよ 笑 前から人とは違う画を描いてたんだなあと ちょっとびっくりしました 谷さんから言われた事といえば 原画と原画の間を単に割っていくと 動きが小さくなって面白くない という事ですね 本当に最初の頃ですけど みゆき の動画をやった頃に ここにもう1枚 はみ出した絵を入れなアカンね こうせんと ちょっとパンチが足らんなあ みたいに言われて 笑 今だったら原画にない絵を勝手に動画マンが入れたら 怒られるんだけど 当時はまだ大らかで つまり 原画の足りないところは動画でフォローせい という事なんです それがいちばん印象に残ってるものですね 後は 星銃士 ビスマルク をやってる頃 主人公が乗ってる車が手前に走ってくるカットの原画で これはもう1枚原画を足した方がいい と言われた事がありました つないだ時に 1コマでもデカイ絵があった方が手前に来た感じが強調されていいという事なんですけど 当時 描いてる時はそこまではまだ分からなくて 後で完成した画面で見たら確かに谷さんが言ったとおりだったんです でも 谷さんは画面を見て分かればいい というやり方だったので 言葉で言っても その原画を直すという事はしないんですよ そのふたつぐらいが印象に残っている 谷さんに教えてもらった事ですかね 後は本当に自由にやらせてもらって 小黒 沖浦さんの初原画は みゆき の2カットと言われていますよね でも この参加はイレギュラーだったとか 沖浦 そうですね これは谷さんが 半パートくらいかな かなりの量の原画を自分で描いていたんですよ 竜一でしたっけ リーゼントのお兄ちゃん 小黒 いましたね 沖浦 谷さんがあのキャラクターを気に入っていたみたいなんです その竜一がサッカーをする回で それで張り切ってやってたんだと思うんですけど 物量が多くて最後の方は危なくなって 手伝ってみるか と声をかけてもらって ちょっと描いたんです 全く描けなかったですけどね 苦笑 小黒 正式な原画デビューは ビスマルク になるんですか 沖浦 そうですね クレジットが出たのは ビスマルク じゃないですかね 機甲界 ガリアン の時も原画描いてますけど あ 装甲騎兵 ボトムズ の最終回でも 原画を描いたなあ で ガリアン で結構まとまった量を 30カットぐらいやったのかな まあ ガリアン の時も 動画がメインですけれども 小黒 それで ビスマルク からメカアニメーターとしての道を歩み始めるわけですね 沖浦 笑 小黒 ビスマルク から 蒼き流星SPT レイズナー の頃って 沖浦さんと逢坂さんの名前が並んでクレジットされているじゃないですか メカアクションをどちらが描いていたか 興味があるんですけど 沖浦 本当は逢坂氏も派手に動かすところがやりたいんだけど 俺の方が年下だっていうのもあるし 逢坂氏が遠慮して 俺にいいところを回してくれたという事もあったんじゃないかと思うんです どれだったかな 作品リストを見ながら この よみがえる騎士道 16話 の時かな 1回だけ逢坂氏が戦闘シーンを担当した事があるんです 小黒 16話以外のアールの回のメカアクションは 沖浦さんが全部やってるんですか 沖浦 ええ ロボットのアクションに関してはおそらく 小黒 よみがえる騎士道 って お爺さんが主人公達を助けてくれる話ですよね 沖浦 ええ 昔の騎士みたいなお爺さんが馬に乗って出てくる話ですよね 恐らくあの話は 俺はメカシーンはやってないと思うんです で この前の 白銀の決闘 14話 が 半パートだけアールでやった回なんです 担当する話数が立て続けで 大変だった 小黒 オルガニックフォーメーションでしたっけ 必殺技のバンクがありましたよね 沖浦 あ バンクでしたっけ 小黒 ええ 何度か使われてると思うんですが あれは沖浦さんの原画ですか 沖浦 そうなんじゃないですかね 俺が描いた ジュノー星救出作戦 36話 の戦闘シーンを そのまま全部バンクにして使った回があるんですよね アールの回以外で 小黒 ええ 僕が言ったのはそれです 量産型の敵ロボットとミサイルの応酬をして オルガニックフォーメーションでトドメを刺すまで ですよね 沖浦 そうです 小黒 あれはバンクとして使うために描いたわけではなかったんですね 沖浦 詳しい事情は分からないんですが 監督 案納正美 が気に入ってくれたとかで 流用したと聞いています いちばん印象に残ってるのが 最終回 51話 夢銀河 なんです 今 考えると恐ろしい話なんですが コンテを描き直させたんですよ 元々のコンテの内容が 凄く大人しかったのにがっかりして ぴえろの女性のプロデューサー 光森裕子 に電話をして こんなんじゃ 嫌だ と 小黒 笑 沖浦 こんな地味な最終回は嫌だ もっとスゴイのをやらせてくれ と言ったんです そうしたら 監督が代わって電話に出て じゃ どういうのがいいんですか と言うから もっと 破片がガンガン飛んで 背動がドンドンあって 派手なものにして欲しいんですよ って話を その熱意を買ってくれたのか 監督が自ら描き直してくれて 小黒 それは凄い 沖浦 確か監督自らだったと思うんです 記憶違いだったら申しわけないんですけど 小黒 なるほど 言われてみれば盛大に背動がありましたねえ 沖浦 描き直してくれたおかげで 作画は大変な事になっちゃったんです 大変だったんですけど でもまあ 楽しく仕事をさせてもらって 笑 だから そのぐらい自由な作品ではあったんですよね 小黒 46話も実質上の作画監督だったと聞いていますが 沖浦 あ そうですね 逢坂氏と二人で折半してやりました もう レイズナー の準備が始まっていて 谷さんに できないから お前らでやってくれ と言われて 嬉しいというよりも 嫌だなあ という気持ちが 小黒 だって ついその前まで動画ですもんね 沖浦 ええ そうですよ そんな仕事ができる立場ではないから やりたくないなという気持ちはあったんですけど まあ せっかく振ってもらったという事で やったんだと思います 小黒 順番としては ビスマルク の後に 機甲界ガリアン VOLIII 鉄の紋章 をやってから レイズナー になるんですか 沖浦 その辺はちょっとよく覚えてないんですが 鉄の紋章 は 吉田 徹 さんの作品と言っていいくらい 吉田さんがハマっていましたよね 小黒 沖浦さんが破片好きになったのはどこら辺なんですか レイズナー の時には 相当の破片アニメーターになってますよね 沖浦 ビスマルク の頃から徐々には なってますけどね そうそう ガリアン も結構破片がありましたね 小黒 そうでしたね 鉄の紋章 でお描きになったのは 敵の茶色のロボット 邪神兵 が起動するところですよね 沖浦 うん それがね 描いたのが1シーンかどうか 記憶がちょっと曖昧なんですけども 敵の二枚目 ハイ シャルタット がメカに乗り込むカットを描いた記憶はあるんです 小黒 ええ それで敵のロボットが起動して まだガリアン 鉄巨人 に乗っていない主人公が逃げ回るんですよ それで刀が地面を砕いて 破片が飛び散ったり そこが沖浦さんの作画だと思うんですが 沖浦 どうだったかなあ それと 敵メカが壁みたいなのをぶち破って出てくるのを描いたのは覚えているんですけど 小黒 ああ あそこですね 敵ロボットの起動と ガリアンが戦いながら城に攻め込むところですね 沖浦 主人公の男の子を 結構描いていた記憶があるから 小黒 それが敵ロボが起動したところでしょう 沖浦 ああ そうだ 主人公が敵に追いかけられて逃げる それで吹っ飛ばされたりする そこをやったような気がする 長い事見てないから 全然覚えてないです やっぱり 鉄の紋章 は吉田さんのところがよかったですよ 小黒 確かに ガリアン の正統的な見せ場って ゆっくりガシンガシンと動くところだって気がしますものね 沖浦 そうですね 今言われて思い出したんですけど ガリアン で凄いなと思ったのが TVシリーズの二宮 常雄 さんの回なんです 何回かあったんですけど 2話 ガリアンの目覚め がいちばん凄いんですよ ロボットの剣のアクションの重い感じが いいなと思った でも当時は 見た目に派手なものをなるべく描きたいじゃないですか だから ああいった作画の本当の素晴らしさみたいなものが 分かっていなかった ああいう一見地味だけども きちんとコンセプトに基づいて描かれた 冴えのあるアクションに対する憧れはありますけどね 小黒 すると 沖浦さんの なかむらたかしショック は いつ頃になるんでしょうか 沖浦 たかしさんの仕事を意識したのは プロになる前なんですよ Gライタン を見たのがきっかけですね 最初に見た時は 名前が分からなかったんですけれども 凄い広角レンズで人形が歩いているカットがあるじゃないですか 小黒 生きている人形 22話 ですね 沖浦 アニメーション同好会の作業で忙しい中 眠くてボーッとしてる時に あのカットを観て それがやたらにインパクトがあって 朦朧とした中で 怖い画面だなあ と思って観た記憶が生々しく残っているんですけどね 小黒 ビスマルク の沖浦さん回で 腕の部分等がガラス張りになってるロボットが出てきましたよね 沖浦 ああ 24話 四つ葉のクローバー ですね 小黒 あのロボット もの凄くライタンっぽいですよね デザインも 手の形とかも 沖浦 そうですね ま 当時は結構がんばって描いてるつもりだったという事ですけれども 苦笑 小黒 もちろん なかむらさんの画を意識して描かれているわけですね という事は プロになってから どこかで なかむらショック があって破片が増えたとか

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